村山良樹@
洗い物、洗濯、明日の準備……。
色々終わってベッドを覗くと彼は大の字で布団を床に放り投げて寝ていた。
布団を掛けてあげると満足したよう口角を上げる寝顔に笑ってしまう。
自分もその隣に横になろうと身を乗り出したが、どこにどう寝ようとしても大の字になっている彼の腕が邪魔をして横になれない…。
「もう、しょうがないなぁ……」
今日は、ソファか床で寝よう。
そう思って立ち上がると「んー…、なまえちゃん…?」と寝ぼけ眼の彼が目を擦りながら起き上がる。
「…どこ、行くの…」
「あ、起こしてごめんね?寝てていいよ。」
「やだ、いっしょにねる……」
まだ寝ぼけている彼は瞼を擦って駄々っ子のように私の裾を掴んでくる
本当に、大きい子供だ
そっとその手をとって一緒に寝るために提案する
「じゃあ、腕退けてくれるかな?」
「うで…?」
理解が出来ていないようで、言葉を繰り返し自分の腕を見つめる。
このまま私が寝転がってしまえば彼の腕を下敷きにしてしまう。
「ほら、退けてくれないと私横になれないよ」
「いーじゃん、ここに頭乗っければ」
「そんな事したら良樹疲れちゃうよ!」
「だいじょーぶ、俺疲れねぇーから」
そう言って再び横になり、片腕を伸ばし、空いてる片手でポンポンっと自分の隣を叩く良樹。
「でも、」
「いーから、早く寝よー」
そう言って腕を引く。
ボスンッとベッドに体が沈み、程よく筋肉の付いた腕に頭が乗っかる形になった。
前を見ると、とろんっとした目をした彼と目が合い、急に恥ずかしくなる。
「なまえちゃん、顏真っ赤、かーわいいー」
そう言って空いてる片手が伸びてきて頭を撫でてくれる。
それから「かわいい」「良樹もかわいいよ」「可愛くねぇって」と言い合いながら笑う。
でも、お互い限界が近い、徐々に手も口も動かなくなる。
「良樹…ありがと…寝れそう…」
「うん…俺もげんかーい」
そう言ってお互い瞼が閉じそうな顔で見つめ合う。
「おやすみ、良樹」
「おやすみ、なまえちゃん」
数秒後、静かな部屋には寝息2つ。
(2017.10.12)
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