絶望は再び

「捺〜!!朝よ〜!!」





「ん…朝…。…えっ!!?」

急いで飛び起き、時計を見ると時刻は8時25分。やばい、完璧に遅刻だ。私はパジャマを脱ぎ捨て制服に着替えた。この時間に家にいるのはいつも通りだが、用意も何もできてない今回とは別だ。久しぶりにこんな時間に起きちゃったな。

「いってきます!」

バタンっ









バタバタバタバタバタっ

ガラッ

「ま、間に合った…」

いつも以上に走った。息を切らしながら教室に着いた。…あれ?美鈴がいない。いつも必ず私より先に来ているのに。昨日結局連絡もなかったし。何かあったのかな。

ガラッ

「はぁはぁっ…間に合った…」
「!…美鈴!!」
「あ、捺〜!おはよう〜」

珍しく遅刻ギリギリで登校してきた美鈴。よかった、元気そう。

「珍しいね。美鈴がこの時間に登校なんて」
「ちょっと寝すぎちゃって…。あ、昨日ごめんね。連絡できなくて…」
「ううん。大丈夫だよ。なんかされたりしてない?」
「大丈夫だよ〜。捺心配性だな〜」

私の心配しすぎだったかな。美鈴はいつもの笑顔を見せた。その笑顔に安心して私もつられて笑顔になる。

キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴り、バタバタと席に着く。席について何気なく外を見ると上級生が体育の授業で外に出ていた。その中に一際目立つ金髪に目がいく。

(…昨日の何だったんだろ)

昨日のあの表情が頭から離れない。鈴を殺した奴があんな表情するなんて思わなかった。そんな事を思いながら、デイダラの姿を眺めていた。

「あ、あの先生……」

授業中の美鈴の声にハッとする。その声に反応して前を向くと、おずおずと手をあげる美鈴が見えた。

「ちょっとお腹痛いので保健室行ってきます…」

そう言って美鈴は教室を出て行った。お腹痛かったなんて気付かなかったな。

(…あれ?)

再度外に目を向けると、先ほどまで目で追っていた金髪の姿がなかった。サボりかな。けっこーサボったりしてるみたいだし。

(…私に関係ないけど)

目線を黒板に戻し、授業を聞くことに集中した。


キーンコーンカーンコーン

「今日はここまで。起立、礼」

授業の終わりのチャイムがなり、教科書を片付ける。美鈴のとこにでも行ってこようかな。私は保健室に向かった。私の高校の保健室は一階にある。保健室の周りは空き教室になっていて、自習室などに使う生徒が多い。一限目が終わったばかりのこの時間では使ってる生徒もいないので、廊下は静まりかえっていた。保健室に着き、私はベッドがある方へ向かう。

「美鈴〜、…あれ、、」

カーテンを開けたそこには美鈴の姿はなかった。入れ違いになったのかな。

(教室戻ってけば会えるかな)

私は保健室をでて、静かな廊下を歩いてきた道を戻っていった。

「ーんっ.、、、」

「!!(今、なんか声が…)」

静かな廊下でどこからか声がした。誰か自習でもしてるのかと私は空き教室に目を向けた。すると、一つの空き教室のドアが半開きになっていることに気づく。近くまでいってみると、聞こえていた声が大きくなる。

「んっ、あ、、、はっ、、」

うわ、そういうことか。恋人同士がいちゃついてるってわけか。私は見たら申し訳ないと思い、足を止め教室に戻ろうとした。その時、私は信じられない言葉を聞くことになる。

「でっ…いだら…せんぱ…いっ…」

「…え?」

聞こえた言葉に心臓がドクンっとした。振り返り、中の様子を伺った。そこで私は更に信じられない光景を目にする。

「んぁっ…せんぱっ、、あぁっ」
「…声、抑えろ」
「むっ…むりで…ぁっ…あんっ」

乱れた制服に吐息まじりの声。たくし上げられたスカートにボタンが外されたブラウス。降ろされた下着。腰を振る男。

そこにいたのは美鈴とデイダラだった。