「おはようデッカード!」
『オハヨウ、ユウタ』
「よっ、と…おはよう。デッカード」
『オハヨウ、ミソラ』
あの衝撃的な出会いから、私と勇君は巨大ロボットデッカードと交流を始めた。
私はアニメを全話視聴していないが、何度も彼の記憶が消えることを知っている。
でも、だからといってこの出会いを無駄にはしたくなかった。
第一アニメで見ていた時から彼が好きだ。
「今日は何をしようか?勇君、デッカード」
「今日は…デッカードとおしゃべりする!」
「そうしようか」
デッカードの声も好きだし。
『オシャ、ベ、リ…』
「会話だよ」
『カイワ』
「そう!」
嬉しそうに笑う勇君も好きだから。
「じゃあ…なに話そう?」
『ナニ、ヲ…』
「会話の内容のことだよ!」
『ナイヨウ、ナイ…ヨウハ』
「内容は無いよう!なんちゃって」
「美空お姉ちゃん…ダジャレじゃん」
『ナイヨウハ、ナイヨウ…』
「あぁデッカードが真似しちゃった!」
「ごめーん!!」
『マネ…』
「あらら」
『アララ』
困ったなと首を傾げる勇君。
「そうだ!美空お姉ちゃん先生になってよ!」
「わ、私が!?」
「デッカードとおしゃべりするには言葉と意味を覚えてもらわないと!」
「そうだね、ナイスアイディア!」
「デッカード!今日は言葉と意味を覚えよう!美空お姉ちゃんが先生だからね!」
気合いを入れる二人。
ところが。
『センセイ、リカイフノウ』
「あ…何て言えばいいんだろう?」
「教える人、知識データを与える役職の人のことだよ」
『…リョウカイ』
「おぉ〜!」
関心した勇君に照れくさくなりながら、二人で一日中デッカードと会話するのだった。