通学で利用する道が人で埋まっていた。
ごった返す中勇太は、最前列でデッカードが専用車両で運ばれてくるのを見れた。
「な、なんだあれは!?」
「?」
その最中、群衆の一人が叫び声を上げる。
空を見上げれば上空を飛ぶロボットがこちらに向かって来ていた。
勇太は気づいた。
(あれは…ニュースに出てた悪いヤツだ!)
警察関係者はレーダーに反応が無かったことに動揺し、対処が遅れ、飛来したロボットの操縦者がほくそ笑んだ。
「そんなっ!レーダーが効かなかったのか!?」
「ふふふ…こっちにはステルスシステムがあるのだ!」
群衆が逃げ出し、飛んでいたロボットは警察関係者達の行く手を阻むように、直線上に着陸した。
狙いは──
「ブレイブポリスは、このドクトル・ガウスが頂く!!」
デッカードだ。
そしてドクトル・ガウスと、警察との戦闘が始まった。
美空は全力で走っていた。
悲鳴のするほうに進んでいれば大量の人々が逃げていく。
流れに逆らいながら進んで行くと黒い煙が。
曲がり角から大きな通りに出ると、勇太がデッカードのコンテナ車に立ちはだかっているところだった。
「勇君!」
「美空お姉ちゃんっ!コイツ、後ろにいるデッカードを狙ってるんだ!」
「マジか」
なんとか時間を稼がなくては。
「勇君。デッカードを呼んで起こして!」
「うん!…デッカード!起きるんだデッカード!!」
勇太がデッカードに呼びかけ始めた。
(私は…)
「やーいおっさんのくせに金髪おさげ〜」
「ぁあ゛!?」
罵倒しながら、近くに落ちてたコンクリートの破片をロボットに向かって投げつける。
「ひどいデザインのロボットだな!おさげ胸に付けられて犯罪に使われてロボットも可哀相だわーっ!」
「このガキッ!」
「おっと」
ちょこまかと動き回る美空。その間にも勇太はデッカードに呼びかけ続けていた。
美空も呼びかける。
「起きてデッカード!」
「目を覚ますんだデッカード!目を覚まして戦うんだっ!」
だが痺れを切らしたドクトル・ガウスが、勇太と美空が近くにいる際攻撃を仕掛けてきた。
ロボットの手が勢い良く二人に危害を加えようと迫る。
「うるさい奴等めぇ!」
「…っ!?」
(ヤバッ!!)
咄嗟に勇太を庇う。
美空の腕の中で、勇太が叫ぶ。
「デッカードォオオ!!」
「勇太っ!!」
内側から、コンテナがロボットの手によって破られた。
勇太の声に応え、デッカードが目を覚ました。まさか起動すると思っていなかったドクトル・ガウスは動揺する。
「うおおおおっ!!」
コンテナを突き破りロボットに相対した彼の姿を見て、美空は肩の力を抜いた。