「ホールドアップ!ブレイブポリス、デッカードだ!!」
颯爽とポーズを決めるデッカードを見て、この緊張感の中不謹慎にも笑ってしまう。
(あぁ、ぞくぞくする!…かっこいいなぁ)
「デッカード!」
「勇太!美空!」
二人を見下ろし微笑むデッカードに、二人も笑って応える。
「なるほど、ブレイブポリス。大したロボットだ」
「!」
「だが!このドクトル・ガウスの物よ!」
「来た!」
「とうっ!」
デッカードの手に乗せられ、敵の攻撃をデッカードがジャンプして躱す。
激しい土埃が舞うが攻撃は掠りもせず、デッカードは着地する。
「なにっ!?」
着地した際にぐらついた美空と勇太はデッカードの肩に移動した。
「危険だ美空、勇太!戻るんだ!」
「デッカードと一緒ならへっちゃらさ!」
「しがみつくから平気!…それとも護る自信が無い?」
「君と勇太に、傷一つ付けさせない!!」
「よく言った!」
「吸い取ってやるっ!」
また敵が磁力パルスで攻撃してくる。躱し、今度は此方から仕掛ける。
デッカードが拳銃を打ち、二人が耳をふさぐ。
「右に躱してっ!」
「たぁっ!」
この戦闘を、コンテナ車の中で二人の男がを見ていた。
早朝デッカードを見て会話していた二人だ。
「間違いない。あの少年、側にいるのは誰だ……カメラの角度が…とにかく!デッカードに与えたデータが蘇っている!しかも運動性、反応性、攻撃能力…全てが設定した数値を超えている!一体何故だ……」
「心だ」
「えっ?」
その言葉に隣を見る。
「デッカードに心が目覚めたのだ」
「しかしデッカードはロボットだ!そんな莫迦な話はあり得ん!」
「ならば奇跡が起きたのだっ!!」
「どこに行った!」
敵は三人を見失い、探していた。
建物の陰で様子を窺い、デッカードは美空と勇太を地面に下ろした。
「相手の攻撃は磁力しか怖くないね。他の攻撃はデッカード避けられるし」
「そうだね美空お姉ちゃん!デッカード!あいつの磁力を封じれば、きっと勝てるよ!」
「胸のメインコイルを破壊すればいいんだな」
「うん!」
「デッカードの方が動き早いから…側面に回り込んだらいい。あいつ方向転換遅いし」
「あぁ…二人とも怖くないのか?」
拳銃の弾を補充しつつ聞けば、二人から返事が帰ってくる。
「全然!」
「へっちゃらさ!それよりもデッカード、早くあいつをやっつけるんだ!!」
「了解!ボス!」
「ぼ、ボスぅ!?」
「うん」
「あはは!いいね勇君」
その言葉に笑う美空。勇太が驚いてる間にデッカードが建物の陰から飛び出した。
磁力コイルのパルスで攻撃されたが、
「
「変形しただと!?」
ロボットから車のパトカーに変形したデッカードは、するりとパルスを躱し側面に来ると銃撃する。
二発の弾は胸のメインコイルに着弾し破壊した。
「しまった!メインコイルが!?」
バランスを崩した敵ロボット。だが体勢を崩しつつ腕を振り上げ攻撃してきた。
デッカードは鮮やかな蹴りで相手の左腕を壊し、残った腕の攻撃を躱す。デッカードはそのままの勢いで飛び上がり、宙で拳銃を撃つ。
それは残った腕の付け根に当たった。
「うぐっ…うおっ!?」
敵ロボットの身体に飛び降り、操縦者の乗っている正面から拳銃を突きつけた。
「やめろぉ!撃つな〜ぁ!!」
「ドクトル・ガウス、強盗未遂の現行犯で逮捕する!!」
反撃の術を失った相手が降伏し、事件は解決した。
手錠を嵌められ連行されるドクトル・ガウス。
「クソォ覚えてろよブレイブポリスめぇ!」
「マトモになって出て来たらお酒飲もうねおさげ〜…バイバーイ」
「う、うるせぇっ!」
連行されるドクトル・ガウスを見送り美空は首を鳴らした。
「よかったねぇデッカード!」
「勇太のおかげさ」
「デッカードも強かったよぉ!…でも、ボクのデータまた消されちゃうんだよね…」
「その必要は無い」
振り返れば男性が此方を見ていた。
「君を刑事にしようと思うんだが…どうだろうか?」
「え!?」
勇太は咄嗟に美空に意見を聞こうとしたが。
「美空お姉ちゃ…って、アレ?」
「美空?」
彼女はすでにいなくなっていた。
(デッカードが起きて安心したら疲れた。帰ろ…)