「デッカードさん。恐縮ですが友永勇太君が貴方の上司になられたとのことですが、それについて何か一言」
友永家のスペースに駐車しているデッカードにマスコミからひっきりなしに質問やカメラのフラッシュが焚かれる。
無言で聞きながら、これがマスコミかと納得していると一人の記者の質問がセンサーに引っかかった。
「デッカードさん、好きな女性のタイプは」
「…」
矢継ぎ早に他の質問をしてくる記者達でその質問は流れていったが。
(好きな女性のタイプ…ふむ)
超AIに真っ先に思い浮かんだ彼女の姿に、一人彼は微笑んだ。
自分が警視庁に配属されることに勇太と共に喜び、悲しみ、自分に微笑みかけて様々なことを教えてくれた美空。
彼女が勇太と共に警察官として働いてくれないかと。勇太が警察官に任命されることになった時そう思った。
そして今でもそう思ってる。
物思いに耽っていると通信が入った。
「デッカード、勇太君と一緒に警視庁に来てくれ」
「事件ですか?」
「いいや、見せたい"モノ"がある」
「はぁ…?」
疑問に思いながら勇太を呼びドアを開ければ、姉に連れられマスコミに囲まれていた彼はすぐさま乗り込む。走り出すとマスコミが追ってきた。
「うわぁ!追いかけてきたよっ!」
「私に任せろ!」
サイレンを鳴らし速度を上げれば、マスコミ達の車は遙か後ろへ。
デッカードと勇太は笑いながら警視庁へ向かうのだった。