心を繋いで心が宿る(1)

キャトー・ノリヤスによる東京爆撃未遂事件から数日後。
遠い宇宙から一つの隕石が落下した。
人々が安らかに、深く夜の眠りに就く中。
その隕石は静かに"息づこうとしていた"。

金曜日。

「おはようございます」
「おう白星!テレビ見たぞ!」
「鷹谷先生…映像、流れちゃってたんですか」
「みたいだな!警察内部で誰か情報漏らしたんじゃないか?」
「私の睡眠時間…ちくせうマジゆ゛る゛ざん゛!!」
「ど、どうどう…」

事件後マスコミと宿題の課題プリントに追い回され寝不足な美空のテンションに、若干引きながらも、担任の鷹谷は彼女を宥めた。

「今日はプリント提出した後、暇なのか?」
「いいえ、また本庁から呼び出されてます」
「そうか…」
「すいません…」
「気にすんなっ!」

偶然職員室で他の教科担当の先生に、美空のために頭を下げてくれているのを目撃してから。
美空は鷹谷先生に迷惑をかけないよう提出物の期限を守り真面目にしている。

(恩着せがましくないから鷹谷先生、男女問わず生徒にモテるんだなぁ〜)

そういう優しいところ。

「好きだなぁ…」
「…へ」
「(先生のおかげで学校が)好きだって言ったんです」
「え、あ…そっそうか!」
「?はい」
「せ、」

ピリリリリ!

「あ…すいません先生。呼び出されたんで失礼します」
「あ、あぁ…」
「じゃあ、また」

美空が廊下の角に曲がり消えると、鷹谷先生は手で顔を扇いだ。

「……あっちぃなぁ」


本庁に到着した美空の目に入ったのは、工事現場になった一角だ。

(工事?もしかして親方さん?…んな訳無いか)

トンテンカンと響く音に誘われるように足を運ぶと。

「来たかね」
「はい。こんにちは冴島さん。アレ?今日勇君は呼んでいないんですね」
「あぁ。彼は警察官だが、学校の授業も受けなくてはな。担任の先生に怒られてしまったよ」
「あ、あはは…」
「それに、君に渡すものがあってね。早い方がいいだろう」

そう言い冴島総監が取り出したのは。

「君の警察手帳だ。これで正式に、君もブレイブポリスの一員だ!」
「はい…精一杯、勤めさせていただきます」
「はっはっは!固いぞ美空君!」

(だって、あの警察手帳が目の前に)


美空は緊張と責任に思わず身体が強張る。
抱き締めるように警察手帳を持つ彼女の様子を見て、冴島総監は話を変えた。

「ところで美空君」
「アッハイ」
「君に紹介したい"者"がいるんだ」
「紹介したいもの?」

彼女の手を引き冴島総監は建物の陰へと連れて行く。
導かれるがままの美空。
彼女の目に入ったのは、整列する3台の土木作業用車だった。

「…まさか」
「ふっふっふっ、そうとも…紹介しよう。BP-300型シリーズを!」

冴島総監の号令と共に変形しロボットになった彼等を見比べる。
デッカードとは違う艶やかな黄色や赤色のボディが、彼等がまだ作られて間もないことを表していた。

「どうだね美空君」
「かっ…」
「か?」
「かっこいい!!」
「そうかそうかっ!」
「はじめましてー!」

美空は近寄り彼等に声を掛けた。
アニメで見た彼等に会えたことが嬉しく、勢いのまま彼等に話しかける。