2回目のファーストコンタクト(5)

「う〜ん…」
(思ったより消極的で意外。でも、反省しているし、心根は良い子だ)

不安そうに此方を見るパワージョーに、美空は企んだ笑みを浮かべ言った。

「なんとかなるよ。大義名分はこちらにあるから」
「?」

決戦の舞台は勇太の通う小学校。
二人はきちんと、今度は事前に連絡を入れてから小学校へ向かった。
到着後校門付近で待機するよう彼にお願いし、美空は一人で小学校へと足を踏み入れた。

「このたびは、ビルドチームのパワージョーが授業の妨害をしたとのこと。誠に申し訳ございません」
「い、いえ…これはどうもご丁寧に」
「実は、ここだけの話…警察関係者を狙う犯罪者がいると聞き今調査を行っており。自分も被害にあったところでして」
「まぁ!」
「周囲に不要な心配をかけてもいけませんし、何より守秘義務がありますから…彼も言い出せなかったのでしょう」

語りかけるのは勇太の担任であるレイコ先生。

「特に、ゆ…友永君は子供ですから」
「そうだったの」
「まぁ、彼も"任務"が続いて気が滅入っていたらしく。子供達との交流が楽しくて調子に乗ったと反省していました」

本当に申し訳ありません、と美空がもう一度頭を下げれば。
先生は溜飲が下がったようで許してくれた。

「今パワージョーは小学校付近で待機しています」
「え?!」
「授業を妨害したことと、クラスの子供達に迷惑をかけたことを謝罪したいと…どうか、彼にチャンスを、謝る機会を与えてはくれませんか?お願いします!」

美空の中では、これから子供達との交流が無くなり、パワージョーにとって大切な、心の成長が出来なくなってしまうことのほうが重要だった。

「…私の一存では決められません。でも、校長や教頭に相談してみますね」

素直に謝れることは、子供達にとって見本になりますから。
そう言い微笑んだ彼女は、立派な教育者の顔だった。

「あ、ありがとうございます!」
「貴女も大変ね?」
「あはは…でも、パワージョーもデッカードも皆いい子だし。私を含め皆で勉強中です!」
「そうなの?うふふ、頑張り屋さんなのね。これからも頑張って」
「はい!」

そうこうしているうちに、話を聞きつけた校長や教頭に挨拶と相談し。
パワージョーが小学校付近の警戒すること、そして子供達との対話を許可してもらえた。

「パワージョー!」
「美空…どうだった?」
「先生許してくれた!後で子供達と話していいって!」
「本当か?やったぜ!…ありがとうな」
「ううん!それより、皆にちゃんと謝るんだよ?」
「おう!」

校門付近ではしゃぐ姿を、小学校の先生方は職員室の窓から微笑ましく見守っている。
それを知らずに、二人は少しの間笑い合うのだった。