「勇太君はデッカードと捜査してくれ。美空さんは、誰かいないものか…」
「みんな出動してますからね…。自分の自転車で回るので大丈夫です」
「そうか。二人とも、無理はしないように」
「「了解!」」
という会話をし、二人は別れたのだが。
「こんな奴がブレイブポリスなんて…」
「…」
早速ピーンチ!
しかも警視庁内で!
捜査に行こうとしていたが、その前にトイレに行きたくなった美空。
仕方ないよ!生理現象だもん!
勇太には先に行ってもらい、用を足し手を洗いトイレから出る。
「なあ」
「はい?」
「キミ、あのロボット達の上司だろ?」
「…ただのロボットではありません」
で、上の会話になったんだよ。
「お前みたいなイカレた女は、病院に隔離されてればいいのに何でお前があのロボット共と一緒にいるんだよっ!」
「…」
勝手にその男はベラベラ喋った。
美空は自分の、大切な彼等に対する罵倒を聞き続けた。
(あー、うるせ)
「誰かお前なんかを」
「Hush!」
「!?」
「ぁ…」
背後の窓が叩かれた。
ハスキーボイスに振り向けば。
「ガンマックス…」
「よぉ」
「…よぉ」
ニヒルに笑うガンマックスがいた。
返事をする美空。
男はベラベラ喋っていたのが嘘のように黙っている。
それを見て、肩の力がストンと抜けた。
彼は、
「オジサン、モテないでしょ?」
「っ!?」
「ブハッ!!」
吹き出すガンマックス。
男は此方を睨みつけてくるが、反論してこないからおそらく図星だろう。
「きっとアナタは私より人生経験も、技術も、資格も持ってるだろうけど。それじゃあブレイブポリスに入れないよ」
「ふざけるな!俺はキャリア組だぞ!」
「だから?」
「!?」
地位。権力。金。
彼がしがみつくそれらをあっさり否定する。
「生きるのにお金は必要だよ。それは分かる。でも金があってもブレイブポリスの一員にはなれない。地位も権力も同じ」
「じゃあ、じゃあっ!何が必要だってんだ!」
なんで分かんないの?
「勇気だよ」
「は…」
「…」
「みんなといる勇気。事件に立ち向かう勇気に我慢する勇気に……自分の意見を通す勇気」
ハッとする男。
「正しいと思うなら、自分の意見を通せばいい。でも、アナタは黙ってしまった」
「…」
男は黙ったまま。
「では…捜査があるので失礼します」
「捜査?」
「うん。これからパトロールと言う名の散歩」
「暇だからな、着いてく」
「おっとぉ?サボりかねガンマックス君?」
「共犯だな」
「あははっ!」
窓からガンマックスの手に乗って外へ。
そのまま二人はパトロールへ向かった。
「ガンマックス」
「What?」
「ありがとうね」
「…何のことだか分かんねぇな」
「ふふっ、そっか」
「あぁ」
美空はサイドカーの中で膝を抱え、くすりと笑った。