白バイとお散歩(4)


「こんにちは糸畑さん」
「あら空ちゃん!久しぶりね〜元気にしてた?おばさん今日はスーパーでお魚が安かったから調子に乗ってたくさん買っちゃったわぁ本当は朝の特売品を狙ってたんだけど寝坊しちゃってねぇ〜…空ちゃんは学校と警察の仕事と大変だけど寝坊してない?両立は大変だろうけどちゃんとご飯食べて寝て健康にも気をつけないとダメよ?また休みの日に煮物あげるわね」
「はい!ありがとうございます」
「…」

糸畑さんのマシンガントークに唖然としてるガンマックス。
頑張れガンマックス…主婦のパワーを舐めたらいけないんだ。

(なんてったって生活がかかってるからなぁ)

「あらぁ〜今日はパト吉さんじゃないのね?勇君とパトロールかしら?それにしても格好いいロボットねぇーお名前は?」
「Thanks…俺の名前はガンマックスだ」

お互い自己紹介が終わるとまた糸畑さんのマシンガントークが始まった。


16分後



やっと本題に入れた。

「糸畑さん。今日のパトロールは最近噂になってるらしい不審者についてなんですけど…何か知ってませんか?」
「?」

ガンマックスは首を傾げた。

(おいおいさっき聞き込みしただろ?)

「あら!空ちゃん知らないの?」
「えっと、不審者が私と勇君について聞いて回ってることくらいしか…」
「そうなのよ!」

ぐわっと美空に顔を近づける糸畑さん。
のけぞる美空。

「あれは先週だったわ!銀行で支払いをした帰りに…ちょうど!バッタリ!不審者と鉢合わせしちゃったのよ!」
「えぇー!?」

ナイスリアクションの美空に糸畑さんは先程より機嫌を良くし、続きを話し出した。

「ちょうど下校時間の小学生達に二人のことを聞いてるときだったわ。私隠れて、聞き耳たてようかと思ったんだけど…不審者と目が合っちゃって……私も質問されちゃったわよぉ〜」
「だ、大丈夫でしたか糸畑さん!?」
「大丈夫よぉ〜!」

この通りピンピンしてるわ!とアピールされ、なんとか落ち着く。

「で、アンタは何を喋ったんだ?」
「ちょっとガンマックス!?」
「勿論勇君と空ちゃん、パト吉さんと私達ご近所さんの武勇伝!と言いたいところだけど…警察には事件のことは何も言うなって言われてるから話さなかったわ」

きっとガンマックスは糸畑さんが不審者に情報を提供したんだと思ったんだろう。

「ガンマックス」
「…Sorry。決めつけて悪かった」
「いいのよ〜!私もそんなに気になるんだったら本人に直接聞けばいいじゃないって言っちゃったから」
「「ってオーイ!!」」

思わずお笑い芸人のようにツッコミをしてしまう二人。
言葉がハモったガンマックスは美空を見た後、気恥ずかしそうに咳払いした。

「ゴホン…ま、まぁ他人に迷惑が掛からないだけマシだろう」
「うん。勇君にはデッカードが着いてるし、大丈夫だね」
「…Wait」
「ん?」

上から声が聞こえる。

(なんかガンマックス、不機嫌じゃね?)

「俺もいるだろう」
「…え?」

あらまぁ、と言った糸畑さんの声は、美空の鼓膜を撫でて消えた。

「大丈夫なの?」

何故か彼にそう聞いていた。

「時間とかか?アンタの上司?総監にはこっちで散歩してんのはもう伝えてある」
「あ…そうなんだ」
「次、パトロール行くぞ」
「あ、はい」

そして二人は糸畑さんと別れた。