劇的に彩って(2)
昨日は溜めていた見たいDVDを見て寝て、明後日は今日になった。
今日は4日。何時に迎えが来るか分からないから、朝から仕事に行くのと同じ時間に起きて朝食を食べる。
全ての身支度を終えると同時にケータイが鳴った。
「もしもし」
「…なまえ」
「……かすが?どうしたの?」
なぜか暗い友人を心配していると、次の一言で頭の中が真っ白になる。
「まつさんの店が着付けと同時に同窓会の集合場所になったそうだ」
「…」
「昨日まつさんからのメール見たか?」
昨日は…ケータイに触っていない。
「なまえが着物レンタルに来ると言っていたから…その、同窓会にも参加することになってる」
「そんな!」
「……どうする?」
脳裏に嫌がらせしてきた人たちの顔が浮かんでは消える。
出来ることなら行きたくないが、
「…行くよ、まつさんと幹事に迷惑かかるし」
「だが、」
「それに…かすがや市がいるのだから、きっと大丈夫だよ。美人で優しい親友以外に目移りしなけりゃいいんだし!」
「まったく…なまえ。今から迎えに行く」
「分かった。待ってるよ」
ピンポーン
「早い!おはよう!」
「す、すまない」
「おはようなまえ。これもみんな市のせい…」
「違うよ!……もうみんないるの?」
「いや、今日は着物を選ぶだけだしまつさんに訳を話して私達が最後だ」
「そう。ごめんね二人も用事あっただろうに。謙信先生とか長政さんとか」
「謙信様はそんな度量の狭い方ではない!」
「長政様も…友達とゆっくり楽しんでこいって」
私はいつも周りの暖かい言葉に救われてる。
「いつもなまえは溜め込むんだ、少しは頼れ!」
「市も、お話しくらいなら聞けるわ…」
「二人とも…ありがとう」
「ふん…さぁ、行くぞ」
「どんな着物あるか、市、楽しみ…」
そんな会話をしながら外へと出た。
「はいかすがさん。この人は?」
「足だ」
「「ちょっ、かすが酷くない!?」」
「あ」
「え、あ‥すみません…」
見知らぬ人とハモってしまった。
「‥みょうじさん、だよね?」
「はい、はじめまして」
「えぇ!?俺様のこと覚えてないの!?!」
誰だっけ。
「えー…と」
「…」
うわそんなに見つめないで。
「あ…」
「うん!?」
めっちゃ期待してるよ…
こっちも見つめてみる。
「髪の毛が綺麗で目も綺麗で声もいい声…」
「え」
「なまえ、こいつをそんなに褒めるな。調子にのる」
「えっと…あ、指も細いけど男らしくていいな。肌も綺麗だ。うーん…」
「ちょっ、みょうじちゃん?近い!」
「あ!その言い方!…ちょっと旦那ぁーって言ってください」
「え、と…だ、旦那ー!」
やっと思い出した!
「猿飛ホモ助さん!」
「嘘だろぉおおおっ!!」
かすが大爆笑。
「佐助…くくくっ、今回は同情する‥ふっ」
「忍さん…ふふふ」
「みょうじちゃんの中で俺様ホモ助さんなんだ…」
「「あははははっ!」」
車に乗ってまつさんの店に向かう道ずっと話のネタにされました…。
「みょうじちゃん、俺様ホモじゃないからね。佐助だからね」
「はい…ごめんなさい佐助さん」
「ならよし!」
佐助さんのおかげで明るい雰囲気のまま車は店の駐車場に止まった。