劇的に彩って(12)
「遅いぞなまえ!」
「ごめん!」
「仕方ないが…私たちはもう行く」
「ううん、こちらこそ。気をつけてね!」
二人を見送り店に入る。
「何着ればいいんだ…」
「お客様?」
「えっと、ちょっと待っててくださいすいません!」
どうしよう…。
「あ」
【俺と、小十郎の番号を教えておく】
「……小十郎さん!間違った!片倉先生助けて!」
「それで俺を呼んだのか」
「す、すいません…」
溜め息ついて額抑える片倉先生。
「本人に聞けばいいだろう」
「すいません…」
「早く選んで行くぞ」
「はい」
ぐるっと店内を見渡した片倉先生は、一角にあったサテンのワンピドレスを持って私の体に合わせた。
「着てこい」
「はい」
試着室に入り着替える。
「ぴったり…」
ちょっと担任が怖くなったなまえだった。
試着室のカーテンを開けると自分の靴がない。
「あれ?」
「…いいじゃないか」
「ありがとうございます」
「買いだな。靴はこれだ」
先生すげぇ。一発で買い物が終わり、車で別荘地まで送ってもらう。
「すみません、何から何まで」
会計までしてもらってしまった。
「お金返します。レシートありますか?」
「…」
「えっと…!?」
すごい額が印字されたレシートを渡される。
「ククッ、すげぇ顔してるぞ」
「ゼロがいっぱい…」
「…想いが本物なら、お前も本物にしてやらなけりゃいけねえだろう」
「え?」
笑顔を引っ込ませた先生。
「政宗様を、好きだろう」
「はい」
「いつからだ」
「…」
高校生になって初めて話してから今まで、ずっと。
「そうか…着いたぞ」
「あ、はい」
車が止まり下ろしてもらう。
「認めてやる」
「!」
「気合い入れてけ」
「はい!」
あとは、私次第。