23
ぼーっと天井を見つめていた視線を隣のすばるに移し、寝返りを打つ。さっきまで開いていた目はもう閉じられて、穏やかな呼吸が繰り返されていた。
久々に体を重ねて気だるさも疲労感も勿論あるのに、何だか妙に目は冴えていた。
暫く会えていなかったから、今日が来るのを楽しみにしていた。話したいこともいっぱいあったし、もっとくっついていたかったのに。疲れているのはわかるけど、来てすぐにセックスして、すぐに寝てしまうなんて寂しい。
部屋に入って一番に私の下着を下ろしながら『今日寝かしたらへんからな』って言ったくせに。冗談だったけど!半笑いだったけど!
すばるの肩に顎を乗せてその横顔をじっと見つめてみれば、ゆっくりと目が開いて、ゆっくりと顔が私に向けられた。
『...なんや、寝られへんのか』
「うん」
『俺眠たい...』
いつも『眠たい』と言う時よりも今日の方が断然しっかり目は開いているのに。もうちょっとでいいから、構って欲しいのに。
「一人にしないでー」
『ええやん隣居んねんから。目ぇ瞑っとけや』
唇を尖らせて抗議の目を向けるけれど、すばるは動じることなく目を閉じ布団を目の下まで上げた。
「寝かさないって言ったくせに...」
『もう終ったから寝てええで』
...何それ。せっかく会ったのに。その為だけに来たみたいな言い方しないでよ。そうじゃないってわかってるけど、もうちょっとこう、さぁ......むかつく!
『...わかった、寝とくからもう跨っといて』
黙ったまま睨むようにすばるを見ていたら、閉じられた瞼が揺れていることに気付いた。布団を少し引っ張ってみれば、口元に堪えきれない笑みが浮かんでいたから頬をぺチリと叩く。
すると笑いながら目を開けたすばるが、急に私の手首を掴んで笑みを隠し、睨むように私を見た。
『お前なんやねんコラ』
起き上がったすばるに手首を掴んだままベッドへ押し付けられて、私の体を跨いだすばるが顔を寄せた。
『どうして欲しいねん、...あ?』
...そんなの、わかってるくせに。わざわざ言わせようとするなんて狡い。
わざと眉間に皺寄せて低い声なんか出しちゃって、本当に狡い。
『...もっかいシたいんやろ?』
...悔しいけど!鋭く見つめる瞳から少し目を逸らして頷けば、勝ち誇ったようにすばるが笑った。けれどそれが一瞬で崩れてふにゃりとした笑顔に変わると、その言葉を待っていたかのように唇がぶつかって、絡みつくキスで塞がれた。
End.
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