TRIANGLE
ベッドへ押さえ付けられたまま何度も上から突き立てられて、悲鳴のような嬌声が上がった。強ばった体がぴくりと跳ねて果てると、荒々しく唇が重なる。
『いつもそんな声出してるん?』
目を開ければ私を覗き込む侯くんが意地悪い笑みを浮かべていた。目を逸らせば、なぁ、と私に問い掛けながら気を引くようにまた腰を緩やかに揺らし始める。
『...俺やからやろ。大倉で満足出来てへんのちゃう?』
思わず首を横に振れば、上がっていた口角は下がって侯くんが私を見つめた。
私が揺らいだことに気付かれたからこうなってしまった。けれど認めるわけにはいかない。戻れなくなってしまう。忠義を失う覚悟なんて出来ていない。
すると侯くんがふっと鼻で笑った。笑いながら徐々にまた律動を早めて、追い詰めるように私の中をめちゃくちゃに突き上げる。息が詰まるような感覚にシーツを握り締め耐えると、私の心を読んだかのように侯くんが言った。
『...ええやんっ、あいつ鈍感やし、っバレるわけないて。っ…気付く思う?』
今これ以上忠義のことを考えさせないで。自分がしたのは最低なことなのに、涙が溢れてしまいそう。
ただ私を見つめて打ち付ける侯くんは、どうしてそんな目で私を見るんだろう。さっき、私をからかうつもりで抱いたって言ったじゃない。それなのにそんなに泣き出しそうな顔しないでよ。
すると律動が緩やかになって、溜息のように息を吐いた侯くんが言った。
『...試しに帰ったらすぐ誘ってみてや。俺のすぐ後に挿れたら流石に気付くかもしれんで』
睨むように侯くんを見つめると、ぴたりと律動が止まった。優しく髪を撫でて見つめて、ゆっくりと唇が触れる。弄ぶように舌を絡ませて解放されると、侯くんが耳元に唇を寄せた。
『...お前がもつかどうかやけどな』
ふっと笑った吐息が耳に掛かると同時に奥を突き上げられて体が仰け反る。きつく抱き締められたまま何度も打ち付けられ、耳元に響く荒い吐息に聴覚までも侵されてしまいそう。
『なぁ、...バレたら、どうなるんやろな』
顔を上げた侯くんが私に問い掛けた。耐えるように唇を噛み締めてただ首を横に振る私の頬を撫で私を見つめた侯くんの目が、少し充血していた。
『...そん時は、...』
一瞬唇を噛んでから目を逸らして、きつく目を閉じて私を感じる彼が飲み込んだ言葉には気付かないふりをして震える手を握り締めた。
End.
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