bj
慣れない行為にただ必死だった。
舌で舐め上げて手で擦り上げる。浅く咥えてスライドすれば、侯くんは唇を緩く噛んで私の口元をただ見ていた。あまり反応がないから、舌を裏にぴたりと這わせながら喉の奥まで誘い込んでみると、奥歯に当たってしまったから思わず口を離した。
「...ごめん、」
『...ん』
短く小さく返事をしただけの侯くんの顔が見れなかった。謝ったりしたら、おかしかったかな。
急に我に返って恥ずかしくなったから、目を閉じて再び先端に舌を這わせ咥内に誘い込む。唇を窄めてまた浅くスライドをしながら手で刺激すれば、少しピクリと侯くんが反応した。だから同じ動きを繰り返すけれど、それ以外にどこが気持ちいいのか、どうしたら気持ちいいのか全くわからない。参考は、昔友達とふざけて見たAVだけなのだから。
頬の裏側の柔らかい部分に先端を押し当て舌でなぞるように舐めると、侯くんのそこが咥内でひくりと揺れた。
ちらりと視線を上げて様子を伺うと、やっぱり私をただ黙って見下ろしていた。
「...気持ち良くない?」
私を見つめていた目が丸くなって、暫くの沈黙の後に侯くんが言った。
『...なんで?』
「...なんか、あんまりって感じ...」
目を逸らして言えば再び沈黙が訪れて気まずい。
『...んなことないわ』
またちらりと見上げてみれば視線は絡んだ瞬間に逸らされ、落された照明でもわかる程に侯くんの顔が赤い。その反応に驚いて侯くんを見ていたら、一瞬ちら、と私に目を向けてから頭を掴まれ、侯くんのそこへと顔を押しつけられた。
『...ええから、はよ続きして、...』
「...ん、」
意外な反応を見せた侯くんに戸惑いつつそこに手を伸ばして触れると、また侯くんがぴく、と揺れたから見上げる。目を逸らしたままの侯くんを見ながらゆっくりと掌で包み込めば、侯くんも伺うみたいに私に目を向けた。目が合えば弾かれたように視線を外されたから、躊躇いながらも舌を出して舐め上げ、唇で包み込む。
舌を這わせてゆっくりとスライドすると、侯くんの喉の奥の声が僅かに鼻から漏れたから、思わず見上げた。すると腕を口元に充てた侯くんが私をちらりと見てまた視線を逸らす。
『...なんやねん、...こっち見んなや、』
あまりにも真っ赤な顔に私まで頬を染める。照れ隠しに目を逸らし深く咥え込んで喉の奥まで運べば、耐えるように僅かに腰が引かれた。
『...我慢しとんねん、...煽らんといて』
小さな呟きが頭の上に降ってきてドキリとする。恥ずかしくて顔は上げられなかった。けれどどちらにしても侯くんの手が頭を上げさせないように私の頭を優しく撫でるから、ただもっと感じて欲しくて咥内で舌を這わせ、精一杯そこを包み込んだ。
頭にあった侯くんの手が離れると、すぐに両手で頭を包まれ視線を上げた。するとぐっと頭を上げられ荒々しく唇を塞がれる。片手はすぐに私の腰を抱き引き上げ、髪に差し込まれた指は髪を乱しながら私を高める。別人のような色気に心臓が煩く暴れた。
『お前の番やで』
微かに唇に触れたまま囁くと、その唇が首筋へと落ちた。軽く歯を立てられてビクリと体が揺れると、ベッドに倒されて見つめる瞳は熱を帯び、噛み付くようなキスで塞がれた。
End.
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