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私の頭を撫でる手が、時折耐えるようにくしゃりと髪を掴む。隆平が感じてくれる場所を覚えておかなければ、とさっきも思ったばかりなのに、今刺激することに必死過ぎるせいで覚えておく余裕なんて全く無い。
舌を裏側に這わせると隆平の腰が少し浮いたから、更に深く誘い込んでちらりと見上げた。
上気した顔で目を細め、薄く開いた唇から漏れる甘く切ない吐息は、私の体温を上昇させる。
隆平よりも私の方が息が上がっていて恥ずかしい。彼を咥えた口の端から漏れる吐息に、時折声が混じってしまうからますます羞恥心が煽られる。
隆平の視線から逃れるように目を閉じて、締め付けるように唇で挟みスライドさせる。一瞬息を詰めた後、ふっと息を吐き出して、隆平の指が私の唇をなぞった。
『...唇、真っ赤っかやね』
吐息混じりの掠れた声は色気を存分に含んでいて、恥ずかしくなって目を逸らした。
「...気持ちいい?」
小さな声で聞けば、ふっと笑うように隆平の息が漏れて優しい声色が聞こえる。
『ん、めっちゃいい』
「...よかった、」
あまりしたことがないから、男の人のいい所がわからない。だから必死に様子を伺いながら刺激していた。
髪を優しく撫でる隆平の手はいつもより更に優しくて、何だか褒められているみたいで照れ臭い。
『...めっちゃ幸せ』
急にそんな事を言うから視線を上げて隆平を見れば、細めた目で優しい顔をして私を覗き込んでいたから胸がきゅっと締め付けられた。
照れ隠しに目を伏せて、舌を這わせながら奥まで飲み込む。もっと感じてくれるように。苦しいけれど喉の奥で締め付けて、スライドさせながら吸い上げると、耐えるような声が僅かに漏れて隆平の太腿に力が入った。
それが嬉しくて余すところなく舐め上げれば、隆平の指が私の顎のラインに這わされた。
『...上手やね』
見上げた私を、隆平はさっきまでとは違う寂しげな表情で見下ろしていたから鼓動が早くなる。
「...え、...そう、かな...」
その表情の意味がわからずに戸惑う私を見て、隆平が苦笑いを浮かべる。
『ん。ちょっと悔しいけど、』
「...なんで...?」
聞き返せば目を逸らして困ったように笑う。頭をくしゃくしゃと撫でられ、『咥えて』という言葉でゆっくりとそこに口付けて再び咥内に誘い込むと、隆平が質量を増した。溜息にも似た吐息を漏らして、呟くように小さく隆平が言った。
『...初めては、俺がよかったなぁ...って、思っただけ』
思わず目を向ければ苦笑いを浮かべて目を逸らされた。同時に顔がカッと熱を集めて恥ずかしくて俯いた。
すると腕を掴んで引き上げられ、手が止まっていたことに気付く。隆平の足の間に立った私を抱き締め、私を見上げる隆平にもう笑みはなかった。代わりに色気を宿した瞳が私の胸を高鳴らせる。
伸びてきた手が髪を撫でるように後頭部を滑り、引き寄せられて唇が触れる。目を閉じると唇を甘噛みして深く舌を差し込まれねっとりと絡み付く。呼吸する隙さえ与えてくれない程ぴたりと合わせられた隆平の唇は、驚く程熱く溶かされてしまいそう。息苦しさに目を開ければ私を見つめていたその瞳に、独占欲のようなものを感じて隆平の頭を抱き締めた。
End.
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