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……………
一方、こちらはロッカー近くの薄暗いベンチに腰掛けているリッキー。
自動販売機でお茶を買って、天井を見ながらボーッとしている。
そこへ呑気にやってきたのは、何も知らないリーダーのジムだ。
「お、何してんだ?お前がこんな所にひとりでいるなんて珍しいな」
「あ?そうだっけ?俺しょっちゅうここでひとり昼寝とかしてるけど…」
「…?」
あれ?敬語じゃない。
コイツって普段俺達に対してもっと丁寧な言葉遣いじゃなかったっけ?
「んだよ、ジロジロ見て」
「いや…」
よく見ると、このリッキー。
足を開き、頭をボリボリ掻きながら、何より「お茶」を飲んでいる。
普段はイケメン爽やかルーキーなんて呼ばれている、あのリッキー・スターンが…
ジムはおかしいと思ったようで顔をしかめた。
「なぁ…なんか今日、お前変じゃない?」
「そーか?俺はいつでも変だがなぁ」
オッサンのように笑いながら、ソファーにふんぞり返ってお茶を飲む。
「いやいや、お前が思ってる以上に変だよ!」
「なんだ、本人を前にその悪口」
「そういう意味じゃなくて!だってお前さ、あんまり茶とか飲むイメージないじゃん。コーヒー牛乳とか飲んでそうだし」
「ハハッ!俺がコーヒー牛乳?んな甘ったりーもん飲めるわけねーだろ。ガキじゃあるめーしよ」
お腹を抱えて笑いだす「あの」リッキー・スターン。
そんな彼の姿を見たジムの目下から縦線が引かれた。
なんだコイツ。
ついに猫の病原菌が移ってしまったのか?
でも、なんかアレだな。
雰囲気的にリッキーっていうより…
ジムは試しに大あくびをしている彼に、こんな事を言ってみた。
「…ナイジェル?」
「何だ?」
一瞬ビクンとして、もう一度訊いてみる。
「ナイジェル!?」
「だから何だよ?しつけーな!」
と、若干キレ気味にポケットの中を探ると
普段必ず入っている物がない。
「あ?タバコがな…」
ふと何かに気がつき、固まるリッキー。
…いや。有り得ねーよ。
そんな事、現実に…
「おい、どうした!?大丈夫か?」
ジムが彼の体を揺さぶった、その時だった。
「ぎゃぁああああ!!」
どこからか突然低い男の叫び声が聞こえてきた。
だらしなく緩んだリッキーの顔がみるみる真っ青に変化してゆく。
え…
そんな…
「俺の…声?」
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