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……………
ガシャァンッ!!
夜の10時。
教職員もほとんどが帰宅している時間。
美術室から何かが激しく壊れるような音が響いた。
しかも何度も何度も。
「はぁ…はぁ…ッ…」
電気もつけず、真っ暗な部屋の中。
足元に漏れた絵の具が散乱している。
鮮やかな大量の色が混ざり合い、溶けて、暗く黒に近い汚い色に。
散乱しているのは絵の具だけではない。
パレット、キャンバス、筆。絵を描く道具ばかり。
ガシャン!ガシャン!!
彼は怒りを露わにするように、何度も美術道具を荒らし、壊し続ける。
「クッソ…!」
怒り狂っている彼の足元には、一枚の女性の絵が落ちていた。
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