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……………
というわけで、ストーカー被害に困るビッキーを護衛する為に仲間5人は立ち上がった。
ビッキー護衛隊の結成だ。
「よし!ボディーガードをやると決めた以上、全力でビッキーを護れよテメェら!サボるような奴が出てきたら、その場で俺が味噌漬けにしてやるからな!」
「これは我々の人生で最も重大な、乗り越えなければならない大ミッションだ!もし逃げ出すような馬鹿者が出てきたら、その場で僕が味噌煮込みうどんにしてやるからな!」
壇上に上がり、大声で指揮を取っているジムとボビー。
ボビーに続き、何故かジムまで迷彩柄の軍服にモードチェンジしている。
背景の燃えるメラメラ炎が非常に暑苦しい。
「気合い入ってんな、アイツら」
「恋の力なんでしょ」
「で…護るのはわかりましたけど、具体的に何をすればいいんですか?」
ナイジェルとサラが横一列で呆れながら眺めている中、早速リッキーからの質問。
「よく訊いた、リッキー!今後からビッキーが外に出る機会があれば、俺達が周りを囲って彼女を護衛する!
ビッキーの前に1人、後ろに1人。
そして残りの3人が周りから怪しい人物がいないかを双眼鏡、金属探知機、盗聴器等を使い調べる!」
サラ「どっちがストーカーよ…」
「何か言ったか?怒」
「…ごめんなさい」
機嫌を直したジムは、腕を組みながら話を続ける。
「それじゃ、早速配置を決める!
一番重要なのはビッキーの後ろ側だ。本人が背を向けている、最も隙のある場所だからな。戦闘能力が高い奴にいてもらった方が好ましい。
出来ればここは、拳銃を使いこなせるナイジェル辺りに来て欲しいが…
お前は全くやる気がなさそうだ。信用ならん、俺がやる」
リッキー「最弱を後ろに置くんですか」
続いて口を開いたのは隣にいたボビーだ。
「続いて前の配置だ。
こちらも重要な位置だぞ!隙は少ないとはいえ、本人のすぐ近くにいるのだからな。
戦闘能力が高い奴にいてもらった方が好ましい。
出来ればここは、拳銃を使いこなせるナイジェル君辺りに来て欲しいが…
君は常にエロい事ばっか考えてそうだ。信用ならん、僕がやる」
ナイジェル「ぶっ殺されてーのか、テメェ」
というわけで、配置は以下のように決定。
本人前…ボビー
本人後…ジム
東側見張り…サラ
西側見張り…ナイジェル
南側見張り…リッキー
……………
「よし、これで配置は決定!それじゃ次は、怪しい人物と出会した時の対処法だ!」
「対処法?」
ビッキーがそう訊くと、ジムはポケットや背中のリュックから色々と物を取り出した。
防犯ブザーやカラーボール。
何故かメリケンサックまである。
どうやら防犯グッズのようだ。
「あぁ!怪しい男が襲いかかってきた時、何も持ってなかったら危険だからな。
俺とボビーは一応これと、あと懐中電灯とスタンガンとセコムを持った。とりあえずこれだけあれば大丈夫だろう」
「セコムを持ったってどーいう事?」
首を傾げるサラ。
ジムはその後にクルリと後ろを振り返り、ナイジェルの方を見た。
「とりあえず一番戦力になるのはお前だからな、ナイジェル。
拳銃は持ったか?忘れてないか?それないとお前、ただの家から追い出されて外を散歩してる悲しいオッサンだからな」
「はいはい、持ってるよ…」
次にボビーがサラの方を心配そうに見たが…
「サラちゃんも一応女の子だし危ないよね。防犯ブザー2万個くらい持っとくかい?」
「2万個なんて重くて持てない。(セコムよりは持てる気がするけど)私はいいわよ、素手で」
「素手!?あぁ…確かに君は無駄に強いものな」
最後にジムとボビーの視線は、残ったひとりの男に集中する。
「じゃ、リッキー。お前はどうする?」
「俺ですか?俺はやっぱり…アレかなぁ」
「アレ?」
「はい。ちょっと待っててくださいね」
そう言うとリッキーは自室に何かを取りに戻った。
サラ「何かしら…」
ナイジェル「猫の爪研ぎじゃねーのか?」
ジム「そんなもんでどーやって戦うんだよ」
3分後。
ようやく話題の彼が、部屋から何かを持って戻ってきた。
手に握られている、袋に包まれた長い剣のような道具。
「これです」
「え。これって…」
剣の先を辿るように見上げる。
リッキーが袋から取り出したソレは、立派な竹刀だったのだ。
「なんだそれ!?」
「竹刀ですよ」
「そ、それは見ればわかるよ!我々は君が何故それを持っているのかと訊いているのだ!」
「あれ?言った事ありませんっけ?俺、特技が剣道なんですよ」
「「マジで!?」」
これには目をひんむいて全員が驚いた。
今時男子のリッキー君が、まさか剣道などという和風なスポーツをやっていたとは。
長い付き合いだったが誰もその事実を知らなかったらしく、物珍しそうにそれぞれがその竹刀を見る。
「いや、知らなかった。まさかお前がこんな和風な趣味を持っていたとは…」
「そうですか?あれ?確かサラにはビーチバレーの時に言った気がするんですが」
「そういえば言ってたわね。冗談だと思ってた…」
リッキーはニコニコしながら柄を両手で握り締めた。
構えれば、なかなかそれっぽく見える。
「でも相手は本気で襲ってくるかもしれないんだぞ?そんな遊び半分で竹を振り回した所で勝てるのかよ?」
堂々たるリッキーの姿を見ても、ジムの不安そうな表情は晴れない。
「あら。言いますね、ジム。なんなら勝負してみますか?」
「…は?」
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