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ここはweather life5人の通う某高等学校。

比較的最近建てられたため校舎の外観は綺麗で、アメリカに住んでいる日本人も多く通う学校だ。

普段は美しい緑に囲まれた静かな佇まいが印象的だが、今日はなにやら数名の大人達が走り回って騒がしい様子。


「いたか!?」

「いや、見つからないっ…」

荒い息を吐き、広い運動場のど真ん中で合流したのはジムとナイジェル。


「ったく…授業をサボって逃げ出した悪ガキを、どうして俺達が捕まえなきゃなんねんだ」

「仕方ないだろ、ナイジェル。俺達、一応今はアイツのお世話係って事なんだから。普段からその辺りの世話も学校に迷惑がかからないように、マネージャーがやってたらしいし」

それを聞いて「クソガキが」と、ナイジェルは舌を打った。



「いました!廊下を走っています!」

「こっちよ!体育館に逃げ込んだわ!」

「あ!食堂で早弁してるわよぉ!」

「いたなぁッ!お前、格好つけて本なんて読みやがって!何ぃ?二宮ぁ!?貴様、僕に偽名が通じると思ってるのか!?」


ボビーは恐らく影武者に騙されているが、それ以外の声はほぼ同時に聞こえる。

テレポート出来んのか、アイツは。

とにかくすばしっこく逃げ回る美空に、大人全員が悪戦苦闘していた。

どうやら彼は頻繁に学校の授業を抜け出してはサボっているらしい。

サラの言いたかった事が、今ならなんとなくわかる気がした。


お世話係なんて、そんな生ぬるい仕事じゃない。


これは戦いだ。









何時間も走り回ったメンバーだが、結局HRまで彼を捕まえる事が出来ず、その日一日の授業は終了。


「あっははは!楽しかったぁ!」

「オマッ…はぁ…はぁ…」


少ない体力のリミッターを解除して全力で走り切った結果、6人のライフポイントはゼロ。

鬼ごっこでもしてたかのように楽しそうに笑う美空に言い返す力もない。


「あっと、今日は歌番の収録日じゃん!早く車回してよ、マネージャーさん!」

「はぁ…」


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