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〜2日目〜

「オラ、クソガキ。次はピアノの鑑賞会だろ。20分後に迎えの車が来るから早く支度しろ」

部屋に入るなり美空にそう知らせるナイジェルだが…


「なーんか…やる気でない」

「はぁ?」


楽屋にある椅子の背もたれに顎を乗せてクルクルと回る。


「お前、何言い出すんだ?あと20分っつってんだろ、早くしろ」

「僕、ピアノって気分じゃないの。チェロが良いー。チェロコンサートに行こーよ」

「今はオメェの我が儘に付き合ってらんねんだよ!急げって!」

「やぁだー!チェロ!じゃなきゃ僕家帰るから」

「……(怒)」







〜3日目〜

「えぇ…歌というものは、ただ歌えば良いだけというものではない。聴いている人の心を感じ取り、そして…」

「…………」


ぱちんっ!


「んぐ…?」


机に伏せて寝ている美空の頭を、隣に座っていたジムが叩いた。

「寝るな。大事な国際コンクール執行部会長の講演会だろ?」

「…んぅぅ……だっ…つまんないし」

「つまんないも何もあるか。こんな所で目を付けられたらどうするん…」

「うっさい。ちょ…黙っててよ、オッサン」

「オッサ…(怒怒)」







〜4日目〜

「君さぁ、彼氏とかいんの?」

「は?アンタには関係ないでしょ」

バイオリン演奏披露公演へ向かう途中、ワゴンで隣になったビッキーをナンパする美空。

しかしつつく手を振り払われ、興味ないと言わんばかりに冷たく返される。


「いいじゃん、教えてくれたって。ね、アドレス交換しよ?」

「んもっ!嫌!」

「そんな事言わないでさぁ。今日、夜暇?僕、超暇なん…」

「しつこいから!黙って座っててよ!」





「チェッ。ノリ悪。ちょっと可愛いからってこうやって調子乗る女、マジ無理」

「なんですってぇ!(逆鱗)」


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