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開演一時間前。
会場の外には、既に長蛇の列が出来ていた。
日本からやってきた今最もチケットが取りにくい大人気バンドグループ、weather life。
ファンの女の子がそれぞれメンバーの顔がプリントされた団扇を握り、憧れる男の子が気分良くヒット曲を熱唱している。
やはり客の年齢層を見る限り、全体的に若い人が多く見受けられる。
そんな若者の大群を必死にまとめようとする数人の中年警備員の声が聞こえ、とにかく開演前の外はどんちゃん騒ぎだ。
「賑わってるな、やっぱり」
「七音君のお父さん、どの人だろうね?それっぽいおじさんは何人かいるけどわかんないや」
最終確認をサボって、ジムとビッキーがカーテンの隙間から客の様子を窺っている。
「コラ、君達!真面目に僕の話を聞きたま…」
「皆さん!」
ボビーの言葉を遮り、扉を強く開けて入ってきたのはライブ衣装に着替えたギター担当の日晴だ。
イメージの「晴天」をテーマにした衣装がとても格好良くて、アクロバティックな動きが得意な彼の為に他のメンバーよりも動きやすいデザインになっている。
「あ、日晴君!」
「リハーサル、終了したっす!ライブ前に全員で円陣を組むんで集まってもらえますか!?」
「ライブ前の円陣かぁ。なんか本物の歌手みたい!」
「本物の歌手なんすよ!貴方達も立派な俺達の仲間っす!行きましょう!」
日晴に連れられ、6人は部屋を飛び出す。
立派なweather lifeの仲間。
そう言われた事が妙に嬉しくて、数名は走っている途中で思わず顔を見合わせてしまった。
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