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……………

あの日から2ヶ月が過ぎた。

随分昔のように感じるが、まだあの日の記憶は鮮明にそれぞれの心に残っている。


「あぁもう疲れたぁっ!リッキー!仕事で疲れた私の体と心を癒やしてー!」

「え、痛っ!髪引っ張らないでくださ…」

「ビッキーちゅぁんっ!さぁ!僕の胸のベッドでゆっくり休みたまえ!ほら、ちゃんと今日は大胸筋矯正サポーターを付けてるからフカフカ…」

「ブラじゃねーか!!!!」


ボコッ!!

バコンッ!!!!

ズドドドド!!!


リッキー「痛い痛い!ビッキー落ち着いて!乱心して俺まで殴らないでください!」



いつものメインルーム。

いつもの賑やかな声に、いつものように飛び交う物物物。

壁にはカレンダーがかかっており、本日一日の日付には赤色で「定例ミーティング」という文字が入っている。



「うるせーな。置いてくぞ、お前ら」

着替え終わったナイジェルが階段から降りてくると、リッキーが必死に助けを求めてきた。


「私はもう準備完璧よ!資料もバッチリ持ったし、理事長にも後で電話を…」

「馬鹿。違うでしょ?」

「え?」


続いて現れたサラの言葉に、ぽかんと口を開くビッキーだったが…

一時、間を置いてようやく思い出した。


「あぁ、そっか!定例ミーティング、来週に延ばしてもらったんだね!」


ナイジェルとサラが「全くこの子は」と笑うと、遠くからジムの声が聞こえた。


「車の準備出来たぞ!」

「今行くから待って!…ビッキー、ちゃんと持ってる?」

「あ。確か財布に入れっぱなしに…うん!ある!」

「危なっかしーな。じゃ、行くぞ」

「はぁいー!」


ビッキーはそのチケットを再び財布の中に戻し、彼らの背中を追いかけた。



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特別優待券

【weather life】
4/1 ロサンゼルス公演

指定席 B001-6
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fin


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