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……………
数日後、ロビン親子は職場案内の職員に勧められポケットランド動物園に就職。
毎日せっせと汗水流して動物達のお世話をしていると、風の噂で聞いた。
「良かったですね。ロビンさん達もやれば出来るじゃないですか」
リッキーが普段の爽やかスマイルで盛ったサラダをテーブルに並べ始めた。
「心配だったが、人生なるようになるものなんだな」
ジムも椅子に座り、サラダのコーンを一粒ずつフォークに刺しながら呟く。
「神様もそこまで悪人じゃねーって事だ。アイツらだって心を入れ替えて今後の人生は真面目に…」
そこまで言いかけたナイジェルの目に、隣のサラの横顔が映った。
前回の事件で最も被害を受けた人物。
それだけに彼女の表情は複雑そのものだ。
サラダも食べずに黙って外を見つめている。
ぽすんっ
「…っ」
ナイジェルは彼女の頭に手を乗せた。
「…何?」
「別に」
「………。」
サラは少しだけ頬を赤くして「やめて」とその手を振り払う。
「青春だなぁ…」
「何が?」
「お前ももうちょっとしたらわかるって」
リッキーが皿ごとナイジェルの顔面にサラダをぶつけている様子を、微笑ましく見ているジムとビッキー。
「あれ?そういえばボビーがまだ来てないな」
「あ、本当だ。何やってんだろ…アイツ」
「やぁ、待たせたね。あれ?ナイジェル君、またサラちゃんにセクハラしたのかい?」
ビッキーが呼びに行こうとしたその瞬間、本人がようやくキッチンルームへやってきた。
「遅い!」
「怒っても可愛いよ、マイハニー!何の話をしてたんだい?」
ビッキーの隣にボビーが座った所で、全員が食事の場に揃った。
「ロビン親子の話だよ。きちんと真面目に働いているらしいぞ」
「あれ?知らないのかい?あのふたりもう仕事辞めたんだよ」
「「…え?」」
ジムとビッキーが同時に声を漏らし、
ケンカをしていたリッキーとナイジェルまで思わず手を止める。
「辞めた?」
「そうだよ。『箸より重い物は持てない』って理由で3時間で退職したらしいよ」
「………。」
淡々とボビーの口から出てくる言葉にそれぞれの思考が止まる。
ジム「え…ちょっと待って。じゃぁ…今はどこにいるの?」
「近場の公園にテント張って住んでる」
ロビン親子は現在、自称「公園警備員」として子ども達がたくさん遊びに来る公園に住みついていました。
相変わらず独特のセレブキャラは薄れてなかったけれど…
はっきり言ってしまえば「ホームレス」
うん。やっぱり…
人生なるようにならない時もあるんだな(笑)
fin
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