……………

「さて…」

イジメをする奴には同じ方法でイジメるのが一番手っ取り早い。

誰の言葉かは知らないが、無神経なホラーヲタクのサラを怖がらせて泣かせてやるという目標は決まった。

しかしまだ、どのような方法で怖がらせるか。どうやって脅かしてやるか等、具体的な策は決まっていない。

そこで急遽5人は作戦を立てる為に、彼女には極秘で休憩室を占領した作戦会議を開く事になった。

「それじゃ、今から極秘会議を始める」


司会はもちろんジムだ。


「まず会議を始める前に忠告しておくが、この内容は絶対にサラに知られてはならない!いいな?」

挙手したリッキー「ジムさん。ナイジェル君が早速置いてあった週刊ジャンプに手を伸ばしています」

ジム「コイツはサラを前にすると何を喋るかわからない。リッキー、先月分のジャンプ全部持って来い」


おじさんの前にどっさりと本が積み重ねられた所で、ようやく会議が始まった。


「じゃ、早速会議を始める!全員の前にボードがあるな?」

司会者の言う通り、ひとりひとりの前にクイズ番組等でよく目にするボードが置いてあった。

「内容は簡単だ。自分が『怖い』と連想するものをこのボードに書く。そしてお互いに発表し合って、良さそうな意見を採用し実行に移す。わかったな?」

はーい、と全員の子どものような返事に頷いたジム。

それぞれがボードと向き合って無言でペンを動かす間は、珍しく静かな空気が部屋を包み込んだ。








「はい、そろそろ書けたか?」

ある程度時間が経った所でジムが声を発した。

その声で先程まで下を向いていた仲間達の顔が上がる。


「書けたみたいだな?よし、それじゃ発表してもらうぞ。じゃ、まずはリッキー」

余程自信があるのか。はいっと満面の笑みでリッキーがボードをテーブルに立てた。

――――
おばけ!
――――

ジム「オイ、お前の脳みそはつい5分前の出来事も記憶出来ないのか?ホラー好きにおばけなんて逆効果だろ」


ボビー
――――
己の才能
――――

ジム「はい、次ー」


ビッキー
――――――――
ピーマン(^o^)ノ
――――――――

ジム「幼稚だなぁ。まぁ、嫌いな食べ物か…一理あるな」


ナイジェル
―――――
デスノート
―――――

ジム「ジャンプを読みながら書くな!ねぇよ、現実に!」


このメンバーでの作戦会議。

予想はしていたが話がどんどんおかしな方向へと進んでゆく。

ボビー――――――
じゃなかったら  
僕のこの美しさだね
罪だよ      
―――――――――

ビッキー――――――
じゃぁ       
ストーカーとか(?_?)
――――――――――

ナイジェル―
それお前だろ
――――――

リッキー――――
貴方もね(怒) 
じゃぁ放火なんて
どうですか?  
――――――――

ビッキー――――
リッキー    
ナイスアイデア!
めっちゃ怖い☆ 
――――――――

ジム「口で喋れやぁッ!何とんでもない事伝達してんだ!実践したら俺達の部屋まで全部燃えんだろ!」



……………

 
「ったく…最初から期待はしてなかったがここまでとはな。真面目に考える気ないだろ、お前達」


ため息をついたジムが全員の書いたボードを改めて読む。

己の才能。デスノート。放火。

俺の提案以外使えそうなものがほとんどないな。

まぁ、意見が出なかった事を今更悔やんでも仕方ない。

「よし、それじゃ一旦これでやってみよう!皆、準備だ!」


あとは実践あるのみ。

己の受けた屈辱を晴らす為に、ジムは戦陣を切って恐怖のホラーヲタクに決戦を挑む。


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