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……………
「ただいまぁ…」
「やぁ。おかえりなさい、音楽の天才・美空七音さん。良い刺激が与えられた脳には、さぞかし最高の詩が浮かんだっすよねぇ??」
事務所に戻ると、嫌みったらしく日晴がゲーム機を片手に握ったまま肩を組んできた。
「うるさいなぁ。今日は詩の神が降りて来なかった」
「もっともらしい事言って、またナンパしまくってただけでしょ?」
ケラケラ笑う日晴の腕を振り払ってソファーに座る。
結局その後もナンパは全て失敗に終わり、何の収穫も楽しい思い出もないままこの場所へ帰ってきた。
ったく、とことんツイてない日だ。
そう思いながら癖で偉そうに足を組む。
「…で?4人はどうなの?良い詩は浮かんだの?」
「いくつか案は出たが、なかなかピンと来るものがなくてな。結局振り出しに戻された感じだ」
雨宮は小さくため息をついて、彼もまた癖で手に握っているスケジュール帳を開いた。
「締め切りまで2週間を切ってるし、これは相当急がないと危険だな」
美空「もうミヤ君がギター持って歌ネタするしかないよ。頑張ってね」
雨宮「新手の音楽分野か?」
日晴「知らないんすね…」
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