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空は蒼く爽やかな快晴。
風は軽く髪をなびかせる位の丁度良い心地良さ。
そして海はまるで6人を待っていたかのように、太陽の光にキラキラと輝き壮大に目の前に広がっている。
「海だぁぁぁぁぁぁあッ!!!」
ザッパーン!!
波打つ防波堤にひとりの男の叫び声が、地平線の彼方まで響いた。
「ジム…何してんだ、テメェは」
「いや、男だったら一度は海に向かって叫んでみたいもんだろ?」
「魚逃げんだろーが。叫びてーならお前だけ山行ってろ」
「悪い」と笑いながら謝ってる時点で反省してねーな、コイツ。
ナイジェルはそんなジムを無視し、肩にかけているクーラーボックスを地面に置いた。
「んじゃ、やり方を説明すっぞ。同じ事は2回も言わねぇから耳かっぽじってよく聞け」
だるそうな彼の声に仲間達が耳を傾ける。
「まずは魚が釣れそうな場所を探す。釣れるポイントは色々あるけど、説明が面倒くせーから適当に水のある場所に行け」
「次に針に餌を付けろ。そのミミズみてーな奴だ。それ高ぇんだからな。後で各自5万ずつ俺に持ってくる事」
「最後に海へ向かって竿を振って、その後は魚がかかるまでボーっとしてろ。以上」
「ナイジェルさーん…」
なんとも適当な説明の後に小さく手を上げた人物がいた。
彼と同じ声のトーンのサラだ。
「なんだ?」
「リッキー君が借りた釣竿忘れてきてます」
目に映ったのは、体操座りをして「えいっ」とゴカイを海に一匹投げているリッキーの姿。
「リッキー、何してんだオメェ!釣りに来て釣竿忘れるとか、登山行ったら山がなかった位の暴挙だぞ!」
「はは。保険証なら忘れずに持って来たんですけどね」
「お前完全に病院行くつもりだっただろ!?」
笑顔で自分の保険証を取り出したリッキーに向かって怒鳴ってやるが…
怒られているくせに当の本人はヘラヘラしながら「大丈夫ですよ。俺、撒き餌係になりますから」などとほざいている。
ったく、さっきのジムといいコイツといい…
何故俺の周りはこんなにも反省しない奴らが多いんだ。
完全に釣りをナメてんな。お前らみてーな遊び人はこの壮大な海に飲み込まれろ。
チッと舌打ちをしたナイジェルは深く帽子を被り直し、目の前の海に再び目を向けた。
「んじゃ、お前ら勝手にやってろ。当たりが来たら俺を呼べよ」
「「はーい」」
「じゃ、解散」
だるい掛け声に全員が手を上げる。
楽しい釣り体験のスタートだ。
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