……………

バチャンバチャン!と防波堤に横たわり、大きく跳ねる海の魔物。

ついさっきまで死闘を繰り広げていた相手だ。

それをようやく釣り上げたというのに、全員はその姿を見て冷めきった表情をしていた。


バチャン!バチャン!

その生き物、頭から下こそ立派な魚だが…



顔がボビーと瓜二つなのだ。


「母方のおじい様!こんな所で何をしているんだい!?先月仕事を辞めたと聞いたばかりなのに!」


バチャン!バチャン!


「「…………。」」

久々の祖父と孫の再会に5人は「邪魔をしないでおこう」と、思ってもいない理由を並べて背を向けた。







「あ!それにしてもジムにリッキー。お前らなんでいきなり手を抜いたんだよ!
リッキーの馬鹿に至っては、見知らぬお宅にお邪魔してご飯食ってたし!
危うく竿ごと海に落とされる所だったんだぞ!?」


とそこで、ナイジェルが思い出したようにふたりに向かって口を開いた。

質問が向けられると、本人達は照れて顎や頭皮を掻く。


「えっ…だってそれは…」

「え…えぇ。えっと…」


もごもごと口を動かし、お互いの視線を合わせた。


「それはぁ…うん…」

「ね?だって…」


「「…思春期だから」」


彼らの答えを聞いた途端、サラとビッキーの顔に黒い影が落ちる。


リッキー「ははっ!大丈夫ですよ、サラ。ちゃんと責任は取りますかr…」


バシャァンッ!!!


問答無用で男達は再び広大な海へと放り投げられた。



fin


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