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こうして第一回…というか一回しか行わないのだが、
『輝け!夏の青春!25点マッチ、灼熱ビーチバレーボール大会』が華やかに開催された。
〜Aチーム〜
ジム「おっしゃ!絶対勝つぞー!」
ボビー「フッ、僕の頭脳プレーで完封勝利さ」
ビッキー「嫌だ!私リッキーと同じチームが良かったぁ」
〜Bチーム〜
ナイジェル「いいか?勝負たるものやるからには負けちゃいけねぇ。余計な事は何も考えず全力で戦え」
リッキー「はい!」
サラ「ナイジェルはいつも何も考えてないでしょーが」
審判が(というかジムが)盛大に笛を吹きついに試合開始。
まずは彼のサーブから始まる。
「いくぞー」
見様見真似にボールを叩く彼を見ながら、まずは様子見といった心境でBチームは構えに入る。
なんだかんだで所詮はお遊び。それに相手はあの影の薄いジム君だ。
若干馬鹿にされている気もするが、それほどの心構えもなく相手のボールを待つ。
フッとボールが高く投げられ、そして
ドォォォォオオンッ!!!
3人「……えっ?」
気づいた時には目が追いついていない。
茫然としているうち、その豪速球は一直線に男の顔へ飛んでゆく。
「ナイジェル、取って!」
「アッ!?ちょっ…待っ……ブゥッ!」
リッキーの叫びも虚しく、顔面にボールが直撃した中年男は白い砂を撒き散らしながら跳ね飛ばされてしまった。
サングラスが砕け割れた状態。ナイジェルの意識は既に吹っ飛んでいる。
「「……………。」」
一発かましてふぅと息を吐いているジムに、ビッキーが思わず声をあげた。
「す…凄ぉい、ジョニー!もうこっちのチームの勝ちは間違いなしじゃん!」
「見直したよ、ジム君!普段全然役に立たないくせに!」
「推すな。お前それ」
続けて、ボビーも嬉しそうに跳ね上がっていた。
これだけの戦闘力があれば確かにAチームの勝利はほぼ間違いなし。
敵チームのメンバーでさえ、そう直感してしまった。
……………
一方こちらはBチーム。
倒れているナイジェルの元へサラとリッキーが駆け寄っていた。
「ダメですね。完全に伸びちゃってます」
「年寄りが無茶するから」
あれだけの豪速球を体ではなく顔面に受けたのだ。
伸びてしまうのも仕方がない。
ぺちんとリッキーが頬を軽く叩いても反応がなく…
「…!!」
その瞬間、突然ムクリと起き上がったナイジェル。
「あ、ナイジェル。目が覚め…わっ!」
途端に様子を見ていたふたりを押しのけ、年寄りとは思えぬ全速力走り出した。
向かう先はもちろん。
「ぐはッ!」
ナイジェルの放った飛び膝蹴りは、見事にジムの後頭部にクリーンヒット。
倒れはしないもののバランスを崩し、とっさに頭を抑えた。
「イッテェ!何すんだよ、お前!」
「黙れ、影薄野郎が。何でこんなデタラメに強ぇんだよ?テメェ『俺、温室っ子だよ』とか前に言ってたじゃねーか」
「いや俺、学生時代バレー部だったから。室内じゃん」
「紛らわしんだよ、言葉の使い方が…」
こちらが何を言ってもナイジェルは完全にキレモード。元々短気な奴だ。
今にもその手はジムの首を締めようとしている。
その事に気づいた彼は慌ててある提案をする。
「わかった、わかった!じゃ、次のサーブ権はお前らに譲るから!」
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