……………

ドンドン!


真剣な顔でボールを弾くリッキー。

サーブ権を譲り受けたBチームはここからが本番だ。

様になっている彼の姿を見て、ジムはレシーブの構えをとった。

なんと言っても奴は大型ルーキーとして入団した「天才肌」だ。

腹が立つ程に、何をやらせても大抵そつなくこなしてしまう。

初心者であろうが油断は出来ない。


「気をつけろ。相手のボールから目を離さずに怯まず構えておけ!」

ビッキー「キャァ!リッキー、頑張ってぇ〜!」

「敵を応援してどうすんだよ!」

ボビー「フッ…かかってきたまえ。凡人どもが」

「だから敵を煽んな!なにふたりとも仁王立ちしてんだ!構えろって言ってんだろ!」


Aチームの騒ぎなど目もくれず、サーブを打つ体勢に入るリッキー。

真夏に似合わない白い肌だが、端正な顔立ちに自信に満ち溢れたオーラ。

なんとなくだが見た目だけだと、かなり期待が持てそうな印象だ。





サラ「ところでリッキー。得意なスポーツは?」

リッキー「剣道です」


ダメだな、こりゃ。



サラは頭を抑えた。

リッキーは自信を持って先程のジムのように高くボールを上げる。

行ける!そう思って腕を降り下ろした瞬間…



バコーンッ!



案の定、彼のボールは吸い込まれるようにナイジェルの後頭部へ。

衝撃で押し出されネットにぶつかり、そして再び砂の上に突っ伏した。









リッキー「あ」


ナイジェル「『あ』じゃねーよ!リッキー今、わざとやっただろ!?」


かけていた割れグラサンを海に投げ飛ばしながら、彼は再び激怒。

すぐにサーブを打ち込んだ男に近づいた。

「そんな怒る事ないじゃないですか!わざとじゃないんですから!」

「当たってんのは事実だろーが!衝撃で脳細胞死んだらどうしてくれんだ!?」

「脳細胞なんて最初からそんな入ってないでしょ!」

「表出ろコラ!」

「残念でした、ここは既に外です!」


事務所にいた頃にまるで逆戻り。

ケンカ所か取っ組み合いを始めるふたりに、残されたサラはため息をついた。


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