……………


車庫が再び開いて数分後、スタート地点に2台のバイクが並んだ。


シルバーのバイクに黒のスーツの男。

そしてグリーンのバイクに赤いスーツのリッキー。

設置してあるスポットライトが当たって一見華やかに見えるが、お互い顔も合わせず無言でスタートコールを待っている。


突如現れ、顔も見せないままリッキーに勝負を挑んできた謎の男。

素人だと思っていたが、スタートラインについても全く緊張しておらず呼吸ひとつ乱れていない。

これは俺達プロにだって、あまり出来ない事だ。



「リッキー…」

他の5人はコース外に出て様子を見ているが、その中のビッキーがぽつりと心配そうに呟く。

「大丈夫だ。アイツだって伊達に『天才』と呼ばれているわけじゃない。絶対勝てる」

ジムが首を縦に振りながら、拳をギュッと握り締めた。

きっと大丈夫。

俺達でだって勝てる回数が多くないリッキーに、そこら辺の人間が勝てるはずなどまずありえない。

そう信じ切っていた。


3

2

1

GO!


ブォォォォォォォォォォォッ!!!


自動アナウンスのスタート合図と共に2台のバイクが土煙を上げ、ほぼ同時に飛び出した。


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