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……………
『さぁ、バレルさんの着替えが完了したようです!リッキー選手と互角の力を持つという彼の実力は、一体どれほどのものなのでしょうか?』
数分後、私服からライダースーツに着替えたバレルがトンネルから姿を現した。
最初に現れた時のスーツによく似た黒のデザイン。
片手に持っているヘルメットも、それに似合った黒とワインレッドの光沢のあるもの。
珍しいイベントがあると盛り上がっている観客の姿を、耳に付けている蛇のピアスが睨みつけていた。
そこで準備の整ったアナウンサーが早速解説を始める。
『えぇ…では急遽決定したルールが届きましたのでお伝えします。
試合はこの第2コースを3周、先にゴールをした方が勝利。
それ以外のルールはなし…との事です』
ここはリッキーが前回バレルと戦ったコースと同じ。
ルールも変わらない。
つまり条件は先日と全く同じという事だ。
アナウンサーの指示もあり、ふたりはバイクを引いてスタート地点についた。
周りの客もかなり盛り上がっている様子。
『さぁ、嵐のように始まりました、ジム選手とバレルさんのマッチレース!
果たして先にゴールラインを通過し、勝利を掴み取るのはどちらの選手なのでしょうか!!』
顔を一瞬だけ見合わせ、お互いヘルメットを被りゴーグルを装着する。
音を立ててエンジンをかけると、パイプから灰色の煙が噴出して緊張感が一層高まる。
観客全員も
メンバー4人も
そして遠く離れた場所のリッキーも
瞬きを忘れて、その瞬間を見つめていた。
「約束だ。この勝負で負けたらリッキーから手を引け」
スタート直前、横に並んでいたジムに静かに声をかけられ、黙って瞳だけを隣に向けるバレル。
「…わかった」
『それでは参ります!』
アナウンサーの合図で体を前かがみに倒し…
3…
2…
1…
…―必ず帰ってきます…―――――
ジムの頭にその言葉が何度も蘇った。
GO!!!
ブォォォォォォッ!!!
2台のバイクがターボをきかせて、スタートダッシュを決めた。
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