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……………
「やだぁっ…!なに今のジェットコースター!真下に落ちるんだもん、怖かったぁ!」
「何?お前、あんなのが怖いのか?まだまだだなぁ」
「怖かったものは仕方な………プッ」
「……ん?なに笑ってんだよ?」
「何っ…その頭ぁっ!ヘビメタル系ミュージシャン!?」
パシャッ!
「うわっ!馬鹿、撮るな!////」
……………
「はい、クレープ2つで800円だよ」
「ありがとうございます。えっと…はい、800円」
「あら、ふたり分払ってやるのかい?良い男だねぇ」
「いや、800円くらい…(照)」
「こういうのは値段じゃないんだよ!よかったねぇ、お嬢ちゃん!優しいお兄ちゃんを持って!」
「お…お兄ちゃん(悲)」
……………
〜井戸に落ちて死んだ女の霊が封印から解き放たれた…。このままでは、貴方はその女に呪いをかけられてしまいます。
早く…早く…!
女の霊を再び封印する為に、祠にこの「鎮の札」を貼るのです!〜
「嫌だぁっ!怖いよぉ…」
「ははっ。怖がらなくても全部作り物だから。あっ、あれが祠だな。
えっと…この祠に入口で貰ったお札を貼っ…」
『恨めしやぁぁぁ〜〜〜〜ッ!!』
ビッキー「ギィャァアアアアッ!!!」
ガシャァンッ!!
ガシャンッ!!!
女の霊『お前も呪って……あれ。お…お嬢さん…祠壊さないで。ちょっと…お兄さん、妹さんを止めてあげて…』
「ああ…もうコラ、ビッ…」
化け猫『恨めしニャ〜!!!』
ジム「ウガァァアアアアッ!!!」
ガシャァンッ!!
ガシャン!ガシャン!!
……………
「ハハハッ!だって、さっきのパディントンの顔、凄く面白かったんだもん」
「ジムな」
クリスマスの装飾品で彩られた園内。
パレードも華やかで綺麗だったし、光に気を取られた一瞬の間、悩みなんて忘れてしまいそうだった。
とりあえず今日一日は手当たり次第にアトラクションに乗りまくり、パレードが終わる夜まで遊び呆けていたら、ビッキーにもすっかり笑顔が戻っていた。
昔から表情やテンションがコロコロと変わりやすいタイプの子だから、それが今の自分には救いだったのかもしれない。
あんな大事があっても、こうもあっさり笑ってくれるとは思っていなかったからな。
「あっ」
ビッキーが見上げた先には、朝に見ていた顔とはまるで違う、夜の空にライトアップされた観覧車が。
紫、水色、赤…細かく配置された多数の電球がキラキラと光輝いて、誰もが見惚れる美しい風貌に姿を変えていた。
そういえば数多くアトラクションに乗ったが、観覧車はまだ手付かずだったな。
「観覧車…乗るか?」
「うんっ!乗りたい!」
「よし、じゃ行くぞ!」
ふたりは子どものように走って、観覧車待ちの列に並んだ。
時間も時間だし、恐らくこれが最後の乗り物だ。
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