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このクラウディさんという男の人。
七音君のお友達みたいだけど、彼みたいに強く引っ張る事もなく、むしろ紳士的にエスコートしてくれる。
痛くないように優しく手を引いてくれるし、私が追いつけるスピードで、しかも車道側を歩いてくれる。
途中私が寒いと独り言を漏らしたら、どこからか取り出したカイロをくれた。
男の人と接するのは正直苦手な私だけど、なんだかこの人はすんなり私の中に入ってきた。
まるで最初に出会った七音君と同じ。不思議な感覚。
どこに行くかはまだ教えてもらっていないけど、悪い人じゃなさそう。
手を引かれて15分。
ようやく目的地へ着いたらしい。
「ここは…」
10階建ての建物を改めて下からグイッと見上げる。
ここは先日、七音君に連れて来られた、この人達の音楽事務所だ。
すると横に立っていたクラウディが背中を軽く押してきた。
「中に入って」という合図だろう。
ここは私もこの間来たばかりなのに。
何をしたいのかわからないまま、エマは建物に入った。
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