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……………
なんともならなかった。
あの日が丁度10日前の話。
あの日の夜…いや3日後にでも様子を見に行ってやるべきだった。
「見てー!凄いでしょ!頑張って選んだんだから!」
フリーマーケット当日。
朝早くから荷物をまとめ、この公園に来て、シートを敷いて、商品を並べ…
商品?
商品ってなんだっけ?
並べられた服。
衣類はまぁいい。
若干派手だが、物好きの人にはきっと欲しくて買ってしまいそうな物ばかりだろう。
アクセサリーも良い。
キラキラと輝く洒落た指輪やピアス、ネックレスは、男の俺から見ても綺麗だと感じる。
問題はその他だ。
「ビッキーさん…これは…何かな?」
「ん?金魚さんだよ!可愛いでしょ〜?」
鉢の水の中に、赤い金魚が数匹泳いでいる。
「…これは?」
「これはトンカチ。ボビーを抹殺する為に買ったんだけど、殴った瞬間こっちの方が壊れちゃって」
「これは?」
「これは皆でキャンプをしようと思って買ったテントセット!セットなのに骨組みがなかったから、もういらないって思って!
さっきから何?全部見ればわかるじゃーん!」
「わかるかぁぁぁぁぁあっ!」
ガシャァァンッ!!!←ジムがトンカチを投げ飛ばす音
「周り見てみろ!みんな服とか雑貨とか売ってるのに、なんでここだけIKEAなんだよ!?
テントなのに骨組みがなかった?返品しろや、そんなモン!」
「IKEAじゃないよ!ニトリだよ!」
「どっちでもいーわ!」
コイツの頭はどうなってるんだ?
とりあえず自分がいらないと思ったものを片っ端から持って来ている。
とてもフリマには似つかわしくない物がズラリと並んで、この先を考えるだけでめまいがしそうだ。
ジムはビッキーの前で大きなため息をついた。
「全くお前は…何でも持ってくりゃいいってもんじゃないぞ。これは俺の監査が必要みたいだな。ひとつずつ持ってきた物を見せてみろ?」
「えぇー?せっかく頑張って選んで持ってきたのに…仕方ないなぁ!
うーん…じゃぁまずはこれ!」
■雑誌・古本。
ジム「本か…。これはまぁ、まだ許せるな。イケメン雑誌ばっかだが」
■お菓子詰め合わせ
ジム「食べ物はやめとけ。こんな食いかけのクッキーなんか売れるわけないだろ?」
■壊れたトンカチ
ジム「うわ、なんかもう1個出てきた!なんで壊れた物をわざわざ持ってくるんだ、捨てろ!」
■リッキーのブロマイド
ジム「アイツ、そんな物まであるのか。しかも今時ブロマイドって…」
ビッキー「女子に大人気の非売品なんだから!売るかどうか、かなり悩んだんだからね!」
■綺麗なアクセサリー
ビッキー「これ結構綺麗じゃない?」
ジム「っ!これ俺が買ってやった物だろ!?なにしれっと売ろうとしてんだ!」
■ボビーのブロマイド
ジム「コイツにもあるのか!?無駄に大量にあるな」
ビッキー「雑魚キャラだよ。主に強いキャラの生け贄として捧げるかな」
ジム「なんだそれ!?カードゲームなのか!?」
■ナイジェルのブロマイド
ジム「ブロマイドだらけじゃんか…」
ビッキー「これは仙人カードだよ」
ジム「ナイジェル、その若さで仙人なのか。3歳、独身(彼女なし)ってわざわざ書かなくてもいいのに。え?じゃぁもしかして俺も…」
ビッキー「あぁ、あるよ!ほら!」
■自無

ビッキー「これがアンタのブロマイド」
ジム「は!?これが俺のブロマッ………肝心の俺が写ってねーじゃん!どこだココ!」
ビッキー「あと、これで最後!」
■壊れたトンカチ
ジム「お前、一体何回ボビー殺そうとしてんだぁッ!」
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