……………

「はぁ〜!美味かったっす!」

あんなに大量に買ったお肉や野菜、炊いたご飯が、ほんの数十分ですっからかんになってしまった。

若い男性が5人も集まれば、こんな量もあっという間にたいらげてしまうだなんて。エマは心底驚いた。

楽器を弾いたり歌ったりするのも、結構体力を使うんだろうな。


ツンツン。


再び美空がエマの肩をつついてきた。

今度はどうしっ…



彼の見せていた携帯の画面を見て、瞬きがピタッと止まる。



『エマちゃん、一緒にお風呂入ろ!』


「……えっ?///」



さすがのエマもこれには赤面だ。


「ちょっ…!それはさすがにアウトっすよ、美空さん!」

一緒に携帯を覗いた日晴が、笑いながら彼の頭を小突いた。

「え〜いいじゃん!仲間になったんだし!ミヤ君やヒーちゃん達とだって温泉でいつも一緒に入ってるじゃん」

「それとこれを一緒にするな」

雨宮からも鋭いダメ出しが入る。


「なんでぇ?」

「そりゃそうっすよ!仲間っていったってエマさんは女の子なんすから!
ここはレディーファーストで、風呂には彼女を一番に入れましょう!」

日晴は今言った内容を、そのまま携帯に打ち込んで見せる。


「そんな…」

「いいんすって!で、次は俺…」


雨宮「ダメだ」


「え?」


再び突っ込みを入れてきたのは、自分の眼鏡を拭く雨宮だ。


「響介は毎回お湯の温度を上げすぎるから迷惑だ。後に入れ」

雪之原「じゃ僕…」

雨宮「奏は逆に温度を下げすぎる。迷惑だ。お前も後から入れ。
一番に彼女を入れて、二番目は家主である僕が入る。次がクラウディ。
あとは…響介…奏……どっちでもいい」


そこでテーブルに前のめりになって訊いてきたのは、唯一名前の呼ばれていない男。


美空「え!?僕は!?あ、もしかしてエマちゃんと一緒に入っていいって…」

雨宮「お前はシャンプーやらトリートメントやら備品をやたら使いすぎる。迷惑だ。入るな」

美空「え!?まさかの入るな!?」


少しだけ間があいて、雨宮は咳払いをしながら立ち上がった。


「以上だ。洗い物をするから響介と奏と七音は手伝え。

クラウディ。エマを風呂場まで案内してやってくれ」


美空「え?マジで僕は入っちゃダメなの!?ちょっ…ミヤ君!」


何事だろうとエマが4人を覗くと「見ちゃいけません」とばかりにお父さんのクラウディが目を塞いで、彼女は風呂場まで連れて行かれた。


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