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……………
朝食は真っ白なご飯と温かいお味噌汁。
鮭の塩焼き、納豆、漬け物。
純和風のメニューで、エマにとっては初めて食べる物も多かった。
それにしても、昨晩すき焼きをあれほどたくさん食べたのに、彼らは朝食もおかわりしちゃう程食べている。
男の人って凄いな…。
『エマ。食べられるか?』
食べ慣れていない食材ばかりで戸惑っていると思った雨宮の質問。
それには首を縦に振って彼女は答えた。
「…美味しい」
「そうか。よかった」
・
・
・
こうして騒がしかった歓迎会もようやく幕を下ろしました。
お泊まり会、すき焼き、何よりこんなに男の人達に囲まれて過ごした事。
初めての出来事が多くて、知らない事とか、わからない事もたくさんあったけど
とても楽しい一日でした。
雨宮君の部屋を出て各自自分の家に帰る事になり、七音君は彼の部屋の上の階に住んでいるらしいのですが
わざわざ私の為に、駅まで見送りに来てくれました。
『エマちゃん、楽しかった?』
電車を待っている途中、彼がメモ帳に書いて見せてきたので、もちろん答えは…
「うんっ…。楽し…かった。……凄く」
『よかった!ミヤ君、時間に厳しいから面倒だったでしょ?』
「…そんな事…ないよ。…あの人…らしいと思う」
『そう?僕は面倒で×2仕方ないよ!どうにかならんのかね、あの性格』
その割には、ほぼ毎日雨宮君の部屋に行ってるらしいよね。
雪之原君から教えてもらったよ。
『それより、寝る時大丈夫だった?』
「大丈夫っ…だよ。本当に……何もされて…ないし…」
『そうじゃなくてさ!
僕、先週ミヤ君の部屋の布団に思いっきりコーンポタージュぶちまけたんだよね(笑)
コーン臭くなかった??』
クリーニング…。
あぁ…そういう事か。
「臭かった(笑)」
『え!?マジで!?やっぱかぁ!やっぱり水洗いしても落ちなかったんだなぁ。
ミヤ君に正直に話さないと、ばれたら怒るよね?』
もうばれてるよ、七音君。
ピピーッ!
鳴る音は聞こえなかったが上部に設置されているランプが光り、自分が乗る電車がやってきた事がわかった。
ゆっくりと停車し、扉が開く。
『バイバイ!気をつけてね』
彼女が電車に乗り込んで振り返ると、美空が笑ってそう書いた紙を見せてきていた。
「ありがとうっ……。またね」
お互い手を振り合って、扉が閉まる。
数秒後、電車は隣町に向かって動き出して、エマは転ばないように右手で手すりを掴んだ。
ガタンッ!ガタンッ!
彼の姿がみるみるうちに小さくなり、そして見えなくなる。
いつもの帰り道。
いつもの窓の景色。
昨日の出来事をビデオテープを巻き戻すように思い出して、なんとなく寂しくなった。
あんなに楽しかった日は生まれて初めてだったから。
七音君と一日中、ずっと一緒にいられた。
それだけで凄く幸せで胸がいっぱいで、
同時にその瞬間がもう終わっちゃったんだなって考えたら…
ギュッと手すりを掴んでいる手に力を込め、目を瞑った。
ブーッ!ブーッ!
「…?」
あ…携帯のバイブだ。
なんだろう。
From:七音君
本文
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また歓迎会しようね(^O^)/
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歓迎会は…もうしなくていいよ(笑)
携帯の画面を見てひとり小さく笑ったエマは、すっかり見えなくなってしまった駅の方向を
ずっと見つめ続けていた。
fin
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