……………


「うわぁぁぁぁ!」

その日の夜、ジムはナイジェルとリッキーを再び自室に呼び出した。

理由はもちろん…


「ナイジェル!ビッキーから『一週間私に話しかけないで』って言われたんだけど!」

「そーかそーか。そんな気持ち悪りぃお願いしたら当たり前だろうな。可哀相に」

ナイジェルに飛びつき、たくましくもない胸板で泣き出すジム。

オッサンがオッサンに泣きつく怪しい光景をリッキーは頬に汗を垂らしながら見つめていた。



「もういい!みんな滅べ!人間なんて絶滅してしまえばいいんだ!」

「そーかそーか。そうだな。滅べばいいのにな」





うぁぁぁぁぁ……






ガチャン。


男の泣き声が響く第1号室。

そのふたつ隣の部屋のドアが開き、謎の鼻歌を歌いながらボビーが出てきた。


「さーて!ビッキーちゃんの入浴シーンでも覗きに行こうっと!

バリバンバンバリバリバンバン…♪」



一度も成功した事のないセクシー大作戦が日課となってるボビー。

歌を続けながら廊下を進み、なんとなくメインルームへ入る。


「さて!戦の前に腹ごしらえでもしておくか!腹が減ってはビッキーちゃんの入浴シーンは見られ………んあ?」



目に留まったテーブルに置いてある物。

ふと赤いキラキラな目を奪われる。

夕食の時間までにはなかったその食べ物は…


「なんだい?このケーキは…」

舐めまわすようにそれを見つめ、飾りつけの板チョコに書いてある文字を読んでみる。




「『ジョセフィーヌ君、誕生日おめでとう O.K』

…あれ?

今日誰か誕生日だったっけ?

まぁ、いいや。いっただっきまーす!!」




ワンホールあったそのきゅるるんにゃんこマカロンケーキは、およそ一口でボビーの胃袋におさまってしまった。




fin


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