……………


カチャン


「んん…」


他人の家のキッチンに初めて立ったローラ。

最初にとりあえず冷蔵庫を開けてみたが、中にはほとんど何も入っていなかった。

バイト先で貰ってきたポテトサラダの余りと、トマトが2つくらい。

どれも日持ちしなさそうだな。

それと飲み物の缶コーヒー。


あとは




床に並べられている、買い溜用のカップ麺。

残りは少しの調味料だけ。


「うぅ。これじゃ足りないよね…」


さすがにこれじゃ健康的で美味しい料理どころか、まともなものさえ作れやしない。

何かないかとキョロキョロ周りを見渡し、あるものが目に入った。

私達が今日の晩御飯用に買った食材だ。


「しょうがない。これを使うか…」





















「バレル!もうひとつゴミ袋はないのか!?もう入らないぞ!」

「ねぇ」

「あも…こんなに食べ終わった空弁当があるなんて」


文句を垂らしながら、しっかり者の兄は次々にゴミを処理していく。

探せば探すほど、増えていくゴミの山。

空の弁当やカップ麺の量がハンパじゃない。

話によるとゴミは毎週ある程度捨てているらしいが、それにしても量が多い。

一日に何個弁当食ってんだ、コイツ。



「この飲みかけのジュース捨てるぞ!」

「まだ入ってんだろーが」

「開けて何日目かもわからないものを取っておくな!腹壊すだろ!」

「返せ」

「またそんな事をっ……あ…」


伸びてきた手を華麗にかわし、ジムはキッチンを覗いた。


「ローラ?大丈夫か?」

「大丈夫だよ」

「そーかそーか」


そのうちに手に持っていたジュースが家主に取り返される。

ジムはキッチンを覗いたまま独り言を続けた。


「いやぁ。アイツもこの間までは俺の後ろをヨチヨチ付いて来るちっちゃい妹だったのに。
いつの間にか立派な大人になって…」

「…………。」

「さ、料理が出来る前に俺達は片付けを済ませるぞ!まとめたゴミ袋を外に出せ!」


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