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……………
From:R0_0331jr@…
件名:こんにちは
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バレルさん。今日雨上がりに虹が出ていました。
上手く写真が撮れたのでおすそ分けしますね。
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「…………。」
また…あの女からのメールだ。
添付ファイルを開くと、バレルのイメージとはかけ離れた七色の美しい虹の画像が。
ピッ
『メールを削除しました』
これで何通目だろうか。
ここ最近、彼女から送られてきたメールは全て削除している。
彼女から送られて来るメールのみ。
まぁ大して何も来ない携帯だが、それでも他のメールはほったらかしのくせに彼女からのメールだけは徹底的に削除。
「………ッ…」
ベッドの毛布を強く握ると背中に激痛が走り、珍しくバレルの表情が歪んだ。
以前ローラに手当てをしてもらった傷だ。
自分では包帯を替える事も出来ず、傷にばい菌が入っているらしい。
膿んで古い包帯に肉が張りついている感覚が見えなくてもわかる。
「…………。」
ジンジンと鼓動を打つような止まらない痛み。
無意識に随分前に送られてきたローラからのメールを開いていた。
彼女のアドレスは登録さえしていないものの、ここで返信をすればメッセージが送れる。
「…………。」
ピッ
電源ボタンを押し、何も設定をしていない待ち受け画面に戻った。
「チッ」
立ち上がり、歩き出した彼。
向かったのは玄関だった。
ガチャン
ドアの真下にずっと起きっぱなしの、葉っぱや砂埃が積もっている救急箱。
バレルはついにその箱に手を伸ばした。
……………
「ジム。先月のレポートまだ貰ってないんだけど」
「あ。サラ悪い、まだ終わってないんだ。あと一日だけ待っ…」
〜♪
「…あ、メールだ」
From:バレル
件名:なし
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3分以内に来い
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「…………………………………え?何?」
「あら、バレルからじゃない。珍しいわね。何?アンタまた彼を怒らせでもしたの?」
「何もやってないと思う…けど…」
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