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……………
午後5時。
本日のバイトも終了し、更衣室にて私服に着替え終わったバレル。
そのまま誰にも挨拶をする事なく、店を後にする。
彼の帰宅は丁度駅前を通るルート。
いつものように周りの怯える視線を浴びながら歩き、そして駅前に辿り着いた。
「…………。」
あの女がいる。
小さな紙袋を抱き、椅子にひとり黙って座っていた。
バレルは彼女に話しかける事なく駅前を通過。
歩き続けそして自宅へ辿り着いた。
今日は見知らぬ不良に絡まれる事なく、平和に帰って来られたようだ。
コツッ
コツッ
錆びれた階段を上がり、そして何も置いていない扉の前に立ち…
ガチャン
特に何も反応を示す事なく、彼は部屋の中に入った。
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