僕の名前はジョン・ヒル。


泣く子も黙る、あの大企業「ヒルカンパニー」の社長スコット・ヒルの長男。

世にいうエリート家系の御曹司だ。


今は以前から交際していたエミリー・バタフライと入籍して、家庭を築く世帯主となり、実家の近くに新居を構えている。


毎日可愛い嫁がいて、
飼育している可愛い鶏に餌をやって、
可愛い嫁と一緒にいて、
モーニングバードを録画して、
可愛い嫁を録画して…

とても幸せで充実した日々を過ごしています。


そんなある日、僕は不思議な体験をしました。





*****


「ジョンさん。今日、お仕事帰りにウスターソースと卵を買ってきてくれない?」

「…ソースと…卵?」

「そう!昨日買おうと思ったんだけど、翼のお手入れに夢中ですっかり忘れちゃったの!」


尖ったクチバシを動かして照れる嫁の姿はとんでもなくキュートだ。

しかし…


「今日…帰りが遅くなるんだ。…店閉まってるかも」

「コンビニで買ってもいいわ!はい、お金を渡しておくから!」

「…コンビ…ニ?」

「よろしくね!」

「…わかった」



嫁の可愛さに負けて、仕事に出かける直前の朝にお金を受け取った僕。

こうして帰りにウスターソースと卵を買って帰るという重大な使命を背負ってしまった。

ウスターソースは…あの……色が黒い…液体状の…

卵は…有性生殖をする動物の雌性生殖細胞のうち、特に鳥類や魚類等の卵生生物のものを指す。
単独の細胞としては生物中最大である事が多く、特に一般的にこの…

ぶつぶつぶつぶつ…




ガチャン!

エミリー「行ってらっしゃい、アナタ♪」


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