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「はぁ。あんなに壁にヒビを入れて…どうするつもりなの?」
「大丈夫だ。ちゃんと執事に伝えといた」
「これだから温室育ちは…」
バッティングセンターで爽やか且つ豪快に汗を流したヒル兄妹は、再び下々の者の生活事情を知る為に街中を散歩し始めていた。
温室育ちのお坊ちゃまは眠そうな顔をして退屈なのかと思いきや、「特売セール」の看板を何十秒もガン見したり、通り過ぎる野良犬に付いて行ったりと、割と好奇心旺盛。
一般市民のありふれた生活を体で満喫していると、妹がふとある場所の前で足を止めた。
「……?どうした、サラ…」
「運動したらまたお腹空いたわね。昼食にしましょ」
「…え?さっきハンバーガー食べたのに…?」
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