1
「サイテー…」
「は?」
「ふああぁ。おはよーっす……ん?」
朝の8時。
ようやく起きて顔を洗い、自室から出てきたジム。
腹が減ったので何か食べようかなとひとりで考えていると、その途中の廊下で突然足を止めた。
なにやらボビーとリッキーが集まって、キッチンをこっそり覗いていたのだ。
彼は寝癖のついたボサボサ頭のままふたりに近づく。
「何してるんだ、お前ら?」
「静かにしたまえ、馬鹿者が!!!!」
「ボビーもですよ!」
リッキーに手で口を塞がれ、慌ててその場から少し離れる。
話が出来るくらいまで離れた所で、彼は手を離して小声気味に口を開いた。
「それが…サラとビッキーが朝からキッチンで揉めてるみたいで…」
「え?なんで?」
「僕達にもよくわからないのさ。メインルームで僕らが寛いでいたら、ビッキーちゃんのキュートな怒鳴り声が聞こえてきて」
「キュートな怒鳴り声ってどんな怒鳴り声だよ…」
「なんか目玉をくり抜くとか焼きつけるとか聞こえたよ」
「え、怖ッ!キュートに目玉くり抜くつもりか!?え、怖ッ!!とにかく早く止めないと!こんな所で雑談してる場合じゃ…」
「あああああもうっ!話にならない!もう限界!!」
「…ッ!」
その瞬間、ビッキーのただならぬ叫び声がキッチンから聞こえた。
奇声に男3人は背筋が凍りつく。
「ヤッベ!」
色々と考えている余裕はない。
怪我をする覚悟で、彼らは慌ててキッチンに飛び込んだ。
「ビッキー、待て!落ち着け、早まるな!」
ビッキー「なんでこの目玉焼き、ソースじゃなくてしょうゆがかかってんのって言ってんの!?私はウスターソース派なの!」
サラ「ソースもしょうゆも同じような色じゃない。
何?しょうゆ顔の男が好きなのに食べ物はソース派なの?」
ビッキー「私が好きなのは砂糖醤油顔!薄く且つ甘いマスクなの!」
サラ「砂糖醤油なんて古いわね。今の時代、バターマヨネーズ醤油顔くらいパンチがないと」
ビッキー「どんだけベッチョベチョな顔よ!それもう薄いのか濃いのか、よくわかんないんだけど!」
ボビー「一体…君達は何の話をしてるんだい?」
- 544 -
*PREV NEXT#
ページ: