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……………
「何故…こんな事になったんですか…」
「そんなもん俺が聞きてーよ…」
〜作戦その2〜
恋人(男)とのキスを見せて諦めてもらおう作戦
2階の廊下で向き合ったまま立ち尽くしている男ふたり。
顔は暗く沈んでいるものの、そこから逃げ出そうとはしない。
いや、正確に言うと見張られまくっているので逃げたくても逃げられない状況なのだ。
ボビー「何故…こんな事になってしまったのだ…」
ジム「お前が出ても意味ないからだろ」
キスの相手に選ばれなかったボビーは床に突っ伏し、先程からずっとしくしく泣いている。
そんな宇宙人を無視して、サラもリッキーとナイジェルの様子を観察していた。
「大丈夫?ふたりとも準備出来てる?そろそろ奴を呼ぶわよ」
リッキー「……はい…」
ナイジェル「…いつでもどうぞ…」
暗いオーラがどんより立ち込めている事など全くお構いなし。
その答えと同時にサラはビッキーに準備していたメールを送る。
To:ビッキー
件名:無し
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ビッキー、今から私の部屋に来ない?
イケメン特集雑誌を買ったから一緒に見ましょう
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この言葉を書けば一分も経たないうちにコチラへ走ってくるだろう。
ポチッ。
送信と…
「ゴホンッ…」
覚悟を決めて目の前のナイジェルが大きく息を吐いた。
「いいか?今からやるのは演技だ。今の俺とお前は本当の自分じゃない」
「…わかってます。……ッ…!」
親指でグイッと顎を引かれ、顔を近づけられる。
映画のような紳士的な動作に、思わず頬が赤くなって心臓が高鳴った。
ドタドタドタ!
「イケメン雑誌」に釣られて、荒々しく階段を上がってくる足音が聞こえる。
来た!
もうすぐだ。
というかっ…なんで俺こんなに緊張してるんだろ…
体の中がゴロゴロ言ってる///
え、何!?俺…こんな…
ん…?
ゴロゴロ…って…何?
・
・
・
ギュルルルルルルルルルルルルルル!!!!!!
リッキー「…ハグッ!!Σ」
ナイジェル「ヴッ!!Σ」
それはふたりほぼ同時だった。
さっきまでロマンチックな良いムードだったのに、突然腹を抑えてその場に縮こまってしまったのだ。
サラ「え!?どうしたの、ふたりとも!お腹痛いの!?」
「お腹…?…ハッ!」
ジムは「お腹」というキーワードでピンと来た。
彼の脳裏に再び蘇った、あの食べ物。
…その卵、生じゃないのか!?腹くだすぞ!―…
「「グァァアアアアアッ!!!」」
ドタドタドタッ!!
その一瞬でナイジェルとリッキーは一目散にトイレへ逃げ込んだ。
「ちょっ!?どこ行くのよ!!」
「あの馬鹿!結局生卵飯で腹くだしてんじゃねーか!」
ドタドタドタドタ!
あ!
この迫ってくる荒々しい足音はリッキー達の足音ではない。
さっき呼んだビッキーの足音だ!
「仕方ないわ!行きなさい!」
「「えっ」」
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