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……………


「そう!でねでね!駅前に新しいスイーツカフェが出来てるの!ウサギも飼ってるんだよ!」


久しぶりにビッキーの部屋へ遊びに行くと、いつもみたいに笑って出迎えてくれた彼女。

今日、サラとあんな話をしていたなんて思えないくらいいつもと同じ。

俺が聞いてた事も何も知らないんだな。と思いながら、アイドルだらけの怪しい部屋でビッキーのマシンガントークを聞いていた。


「今度一緒に行きたいな!そこのパフェ凄く大きいんだよ!今は季節限定のマンゴーが盛り付けられてて…」

「そっか。なら今度行かないとな。ふたりで」


本当、疑ってた自分が小さく思えた。

彼女は俺が思っている以上に、俺を大切な存在だと感じてくれている。

今ならもう何があっても信じられる。

こうやって恋人同士になると、どうしても不安になってしまう時が何度かあった。

俺より若くて外見の良い男に乗り換えてしまうんじゃないかとか…そんな事。

いつか飽きられてしまうんじゃないかと、考えてしまう事もあった。


でも今は違う。



「どうしたの?」

「うん?なんでもない」



夢中で話していると、突然隣の彼が抱き締めてきた。

なんだか…いつもと雰囲気が違う。

逃げかけていたウサギをようやく捕まえたみたいな。

そんな感じ。



「ジム?」


俺もお前と一緒。

ビッキー以外ありえないって思ってる。

こんなうるさくて生意気な小娘に、自分がこんなに夢中になるなんて最初は夢にも思わなかったけど。

ずっとずっと一緒にいたい。

お前が言っていたように、歳を取ってもお互いの顔がしわくちゃになっても。

ずっと。


ゆっくり唇を近づけようとすると…




「ムゴッ!!」


手でいきなり口を塞がれた。



「ちゃんとうがいした?今日、ボビーと変な儀式してたでしょ!?」



ム…ムードが…。

どんだけ嫌われてんだ、アイツ…




「し、しました…。歯も磨いて洗口液も使いました…」

「はは!よろしい!」


ニコッと笑って、彼女が俺の唇に軽くキスをした。


「ふふん♪今のでパフェ奢り決定!」

「は、はぁ?」

「ウソ!あっはは!」



ったく…

どこまでいっても「小悪魔」な彼女。

俺がいくら言っても、どうせこの性格は一生治らないだろうな。


「パフェくらいなら奢ってやる…」

「本当!?やったー、一緒に食べようね!」






でも、結局最後はその笑顔に負けて許してしまう。

まぁ、この振り回しに耐えられるのも俺しかいないか。



ジムはそう考えながら、再び大きなため息をついて彼女を抱き締めた。


fin


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