……………


あの後、僕は慌ててエマに引き戻され、無事に地上付近でゴンドラから降りる事が出来た。

全く…初めてのふたりだけの外出だというのに、奴らのせいで全く楽しめない。

なんなんだ、今日は一体。



結局夕方に近づいてきた事もあり明日の仕事も考え、次のアトラクションで最後にしようとふたりで決めた。


『さて、次がラストだ。何に乗りたいか?』

「…あれッ…が…いい…」


彼女が指差したのは、若者に人気がある大型のジェットコースター。

高速で下降したり回転したりと、なかなか度胸がないと乗れないアトラクション。


コーヒーカップやメリーゴーランドにしか乗らないイメージだったが、バンジージャンプやこういう絶叫マシンなどスリルがあるものも案外大丈夫なんだな。


まぁ…飛んだのは僕だけだったけど。


とりあえず彼女の要望を聞き、向かったのは一番人気のジェットコースター。

既に何十mも列が出来ている。

その場所にふたりで並んで、順番が回ってくるのを待つ事にした。



「雨宮君…?…どうか…したん…ですか?」

「あぁ…いや…なんでもない」


並んでいる最中辺りを忙しなく見回していると、エマが不思議に思って声をかけてくる。






それは観覧車から降りたすぐ後の事だ。

彼女にアイスを買ってあげてベンチで待つ事を指示し、彼はすぐにその場を立ち去った。



*****

雨宮「さっきからふざけた選択肢ばかり出すな!
何故僕が地球についてこんなにもシリアスに語らないといけないんだ!?」

美空「いいじゃん〜(笑)結局バッチリ好印象☆だったし!エマちゃん大爆笑してたよ」

「やかましい!もう次におかしな選択肢を出したら、本当に許さないからな!いいな!?」

*****



とりあえず、釘は入念に打っておいたからな。

ちゃんと言う事を聞いてくれればいいが。

あの不良達の事だ。正直、心配でならない。


「あ…次…です…」

「あぁ、そうか。乗ろう」


色々と不安を抱え、雨宮は彼女と共に最新型のジェットコースターに乗り込んだ。

従業員や他の客に見守られたコースターはガタンゴトンと不穏な音を響かせ、空高く突き進む。


「わぁっ…!…高…い…!……?……雨宮く…ん?…大丈夫?」


エマが隣を見ると、まだ彼は怪しい顔で周りを見渡している。

まるで誰か探してるみたい。


「まさか…アイツら近くに乗ってないだろうな。
こんな時におかしな選択肢を出されても何も答えられんぞ」

「雨み…」

「あ?あぁ、大丈…」



その瞬間、フワッと体が浮き上がる感覚…



これは…!












「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!」」
















「あ、美空さん見てください!ジェットコースターから何か光るものが飛んできたっすよ!」

「わぁ。ミヤ君がジェットコースターから落ちたー。だからちゃんとベルト締めろって言ったのにね」

「いや、今の眼鏡の方っすよ」


色んな絶叫が聞こえるジェットコースターをベンチから見上げながら、日晴と美空はのどかにポップコーンを食べていた。

なになに…案内地図の説明によると時速は最高140km。

最近のジェットコースターは進化してるんだなぁ。


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