【東側】


「…ッ!」

廊下を引き続き徘徊している途中。

反対側からとんでもない叫び声が聞こえ、4人全員が振り返る。


「リ、リッキーの声じゃない!?今の!」

「あっちに出たみたいやな。残念」


先程まで関係のない恋バナばかり繰り広げていたビッキーが途端にオロオロしだすが、弥生は残念だと淡々と漏らし、眉も動かさない冷静な表情のままだ。

そこでお札を握っていたサラも口を開く。


「待って。リッキーはネズミが走っただけでも悲鳴を上げる可能性が高いわ。まだ確実に幽霊が出たとは言えないと思う」

「それもあるけど…大丈夫なのか?アイツら」

「まぁ、宗ちゃんがおるから心配いらへん。気にせんでコッチはコッチで先に進みますで」

「アイツがリーダーだから不安なんだけどな…」


ジムが心配している事を気にも留めず、弥生はひとつのドアノブに手をかけた。

ふと見上げると、その扉の上部には「ナースステーション」の看板が。

普段は安心する部屋でも、廃病院となるとここも不気味だな。


「迷子にならへんよう、ちゃんと付いてきてください」

「あ?…あぁ、わかった」


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