……………


こうしてついに始まった、10年に一度の雪合戦祭り。

各チーム同士がそれぞれ熱戦を繰り広げ、勝利チーム敗退チームが続々と決まっていく。



【チーム走り屋・第1回戦】

対戦相手:チーム「熟した果実」

チーム概要:近所のおばさん達が集結した平均年齢55歳の最強集団。


BBA@「いやぁああああああああああああ!!オーランド・ブルームよ!オーランドがいるわぁぁ★」

BBAA「ジェームズ・ディーンよ!!こっち!!こっち向いてぇええええ!!!!!!!(レーザービーム)」


このチームとの対戦は雪玉がナイジェルひとりに集中し、アウトになって外野に出た後もナイジェルに雪玉が集中し、チーム・走り屋の圧倒的勝利。


ナイジェル「やめろっつってんだろ、ババァ!俺はキアヌ・リーブスじゃねぇ!」

ジム「なんて贅沢な台詞を吐くんだアイツ!」




【チーム走り屋・第2回戦】

対戦相手:チーム「SHINONOME」

チーム概要:隣町の学園アイドルグループ。可愛い女の子ばかりが集まっている。


ボビー「くらえぇ!」

女の子@「きゃぁッ!」









ファンA「貴様ァ!マイマイに雪玉をぶつけるとはなんと卑劣な部族がぁあ!!」

ファンB「許さん!この俺が守ってやらなければ!!成敗してくれる!!」


ひとりの女の子にボビーが雪玉を投げた所、見ていたアイドルヲタクからその何倍もの雪玉を乱れ投げされ会場は大混乱。

大騒ぎとなった為女の子グループは自ら辞退し、ファンの対応にまわった。









2つのチームを撃破し、こうして迎えた第3回戦。

これは準決勝でもあり、この試合に勝てば優勝に大きく近づく事になる。


「やっとここまで来たな」

「えぇ。私達大してなんにもやってないけど、気張っていきましょう」

「ボビー、大丈夫ですか?唇真っ青ですよ」





『さぁ、盛り上がっております!10年に一度の雪合戦大会!次は準決勝の戦いとなります!』


実行委員の声に、掲げられているトーナメントボードを見上げる6人。

ここで次の対戦相手が発表になるのだ。


『第3回戦。戦いますのは運を味方に付け順調に勝ち進んできたラッキーチーム「走り屋」!

それを迎え撃ちますは、頭脳的なプレーと不思議な能力を兼ね備えた、あのスーパーグループ!






チーム「weather life」!』











「「はぁッ!?」」











「「キャァアアアアアアアアアッ!!!!」」





耳を疑ったと同時に、今までにはなかった物凄い歓声がこの北運動公園に響き渡る。


生意気な顔立ちの男に高身長の男。

あと見覚えのある眼鏡。


一般人とは全く違う輝きを放つ、「あの」芸能グループ。


なんと6人の前に現れたのは見知った顔ぶれのメンバー揃いだったのだ。



「七音達!なんでこんな所にいるんだ!?」

「あ、ビッキーちゃんだー!こんにちワンタン麺★」

「オイ、ワンタン麺★じゃなくて!」

「あ、ジムさん。あけましておめでとうございます」

「あ…今年もよろしくお願い……だからそうじゃなくって!」


先頭でふざけた顔して笑っているのがボーカルの美空七音。

その後ろで眼鏡を上げて丁寧にお辞儀をしてきたのはベースの雨宮律。

あの有名なバンドグループ「weather life」がこんな一般の運動公園に全員集合しているのだ。

周りのこの悲鳴のような歓声も無理はない。


状況が掴めないジムは、ぽかんと口を開けたままとりあえずギター担当の日晴に問いかけた。


「君達…今ツアー中なんじゃないかい?」

「大雪が降って雪合戦なる超熱い大イベントが始まったと聞いて、居ても立ってもいられずコンサートの曲を中断して帰ってきたっす!」

「何考えてんの?仕事ナメんじゃねぇ!」

「まぁまぁジムさん〜。細かい事は置いといて!」


相変わらず能天気な美空は、こちらの6人の顔を覗いてみる。


「そっちはいつものメンバーってわけだね!」

「ま…まぁな。人数もピッタリだったし。そっちは?」

「こちらには人数合わせの為にエマにも参加してもらっています。
いいですか?彼女は耳も聞こえませんしウチのチームで唯一の女性なのですから、くれぐれも手加減してあげてください。特にサラさん」

「なによ雨宮君。私だって『女性』じゃないの」

「貴方が一番危険なんですよ。くれぐれもおかしな考えを起こさないように」

「服の中に雪入れて悶えさせるまではOKなの?」

「とりあえずこちらは作戦を変更して、まずは6人全員で貴方ひとりを潰す事に全力を注ぎます」


今日のエマちゃんは長靴を履きニット帽を被って、雪之原に借りたのかウサギさんの手袋をしている。

可愛い姿にニヤニヤしてサラが抱きつこうとするが、そこは雨宮に前に立たれて阻止されてしまった。






『はい、盛り上がっている所申し訳ないですが、再度ルールの説明をさせて頂きます!』


マイクの声が聞こえ、全員が実行委員の男性の方を見る。


『ルールは今まで同様ドッジボール形式で行います。
コートを2つに割り、それぞれ相手チームの陣地へ入る事は不可能。

自分の陣地内にある盾で身を隠しながら、雪玉を投げ合い、それが体のどこか一部にでも当たれば即退場!
先に全滅したチームが負けという、単純明快なルールとなっております』



お互いの対戦相手を見た途端、美空がニッと笑う。

何か作戦があるのか単純に楽しいだけなのか、ジムに言いようのない不安がよぎった。



『それでは3分間の作戦タイムを取ります!
3分過ぎましたら再びアナウンスしますので、それまでそれぞれのチームの特性を生かす作戦を考えてください!』






〜シンキングタイム〜

ジム「まさか準決勝の相手が七音達だったとはな。アイツらには俺達の性格や行動パターンが把握されてるからやりにくいな」

リッキー「そうですね。それにさっき実行委員の人が言ってたじゃないですか?『不思議な能力を兼ね備えた』って。何の事でしょう」

ナイジェル「オメー、一度経験してんじゃねーか。アイツらが持った変な能力」

リッキー「変な能力?」


(空を指さす)


ナイジェル「天気だよ。天気」

ビッキー「あ、そうだ!確か自分達の気分で天気が変えられるんだっけ!?」

サラ「そうね。その力を使ってこないわけがないわ。でも…作戦ったって私達にはそんな特別な力はないし」

ボビー「僕のイケメンスマイルで悩殺するのはどうだい?」

ジム「多分こっちが瞬殺されるだろうな。怒り狂ってオーロラ出るわ」


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