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……………


ザァーッ!!ザァーッ!!



外は酷い豪雨だ。

お日様は完全に厚い雲に隠れ、その雲は殴りつけるような雨粒を地面に落としている。

雨宮は出入口に置いてある傘立から、透明傘を1本取り出して広げた。


こんな雨の中、そんなに遠くへは行っていないはずだ。

気も動転していただろう。

もしかしたら傘もささずに飛び出していった可能性もある。


とにかく近場から手当たり次第に探すしかない。


腕に付けた時計を軽く見た後、小走りに自分達のビルを出た。




建物の裏側。


近くのバス停。公衆電話。


公園。コンビニ。


めぼしい場所を重点的に探してみたが、なかなか見つからない。


30分程走り回っても見つからず、さすがに立ち止まると小さな息が漏れた。



ここまで探していないとなると、自宅へ帰ったか?

いやしかし、財布も荷物も全て事務所に置いたままだ。


おかしな事を考えたり、事故にでも巻き込まれてなければいいが。





強い雨の中。


雨宮の脳裏にエマの顔が蘇る。


怯えて声も出せず、ショックのあまり考えなしに飛び出していった最後の姿。



その時の彼女を思い出しただけで、七音の言葉を思い出しただけで


自分でも驚く程激しい怒りが込み上げた。








もう…




僕は…








腸が煮えくり返るような気持ちを静めるため、もう一度大きく息を吐いた。

とにかく、これ以上同じ場所を何度も回っても時間の無駄だ。

ここは一旦、事務所へ戻ろう。

もしかすると、携帯に何か連絡が入っているかもしれない。




濡れた足元を見つめ、雨宮は再び歩き出した。

ここからはそう遠くない。

10分程で再び同じ建物が見えてきて自然と駆け足になる。


こんな大雨の中何十分も走り回っていたせいか、足元もびしょ濡れだ。

冷たい温度を感じながら、先程飛び出した出入口に入ったが









「…ッ」




自分が出て行った時とは様子が違う事が一目でわかった。

傘を閉じ、コンクリートの床を見つめる。


すぐ近くの足元の一部が、集中的に水浸しになっているのだ。

自分のように傘をさしていた人物であれば、こんな不自然な程水は落ちない。

その部分から水で濡れた足跡が伸び、真っ直ぐにある部屋へ繋がっていた。


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